傑作TVドラマ『雑居時代』を見ながら考えた。
武蔵野線が開業50周年だという。
武蔵野線と同時に開業した新松戸駅で、当時から乗っているボクは、立派な松戸の古老ということかしら。
1973年て、オイルショックや狂乱物価なんて言葉が、新聞紙面を賑わせた時代だ。
1973年の世相を知るのに好都合なTVドラマ『雑居時代』をAmazonプライムビデオとYouTubeで見つけて、毎日楽しみに見ている。
オンエア当時も、毎週楽しみにリアルタイムで見ていた記憶があるのだが、いま見ると何だろうね。
ドラマ全体を貫く異常なテンションの高さに驚く。
登場人物たちは、怒るべきときに、怒る!
川口晶は、家の中で日本刀を振り回す。銃刀法違反でいまは放送出来ないのかもしれない。
ほとんどいつも怒っている長女役の富士真奈美と、主演の石立鉄男を除けば、もっと落ち着いた雰囲気だったような気がしていたが、
当時は戦後の高度成長期の最後の輝きで、日本中みんなが元気だったということかな。
1973年の武蔵野線開業から50年、ゆっくりと下り坂を降りるように、この社会は少しずつ元気を失って、みんな怒らなくなった。
大坂志郎演じる五人姉妹の父親のように、どんなことがあっても言葉を飲み込んで、大人しくしているのが美徳だと思う人が増えた。
傑作TVドラマ『雑居時代』を見ながら、そんなことを考えた。
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