ぼくたちが自治意識を取り戻すためには斎藤さんが言うような「リーダーフルな状態」を作り出す必要があります。
雑誌LEONのサイトに掲載されている経済思想家斉藤幸平さんの記事が面白いのです。
内容的には『コモンの「自治」論』とかぶるのですが、話し言葉で書かれていて、
本の説明よりも分かりやすいです。
斎藤幸平さんは言った。「オヤジさんはお金儲けを目的としない集まりを探すべし」
内容の一部を引用すると、以下の通りです。
地方自治でも、首長や役所のえらい人の命令は絶対というトップダウン型じゃ意味がない。
ただ、水平的な関係を強調しすぎて組織的な動きが作れないのもおかしい。
「斜め」のアングルがベスト。
斜めというのは圧倒的なカリスマ性のある人物が率いるのではなく、一般市民にとってそれほど高みではないところから、リーダー的な存在がポコッと出てくるようなイメージです。
しかも一人ではなく複数人、それぞれが得意な分野を担いながらかわるがわるリーダーシップをとる。
私はそれを『リーダーフルな状態』と呼んでいます」(斎藤)
ぼくのお祖父さん世代までは、日本人の大半は農民など第1次産業に従事する自営業でしたが、
現代人の多くはサラリーマンとして、大きな組織に所属していて、
トップダウン型の社会集団が当たり前になって自治意識が薄れつつあります。
ぼくたちが自治意識を取り戻すためには斎藤さんが言うような「リーダーフルな状態」を作り出す必要があります。
そのための「はじめの一歩」がタイトルにあるような「お金儲けを目的としない集まり」に参加することだというのです。
そう考えると、自分は「お金儲けを目的としない集まり」ばかりやっています。
例えば流山市立博物館友の会という団体は、東葛地域を拠点にした文化運動の団体です。
そして、数年前までは大御所である創立メンバー数名の強力なリーダーシップで運営されていたけれど、
最近はリーダー方々の高齢化が進んで転換期に来ているように思います。
一見、ピンチに見えますが、「リーダーフルな状態」に移行するための、過渡期だという見方も出来るような気がします。
「リーダーフルな状態」なかなかチャレンジングな課題ですが、来年は本格的に取り組んでいきたいと思います。
今月は12月なので、BGMははっぴいえんどの「12月の雨」
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