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2018年3月

2018年3月 3日 (土)

そして何よりも今のボクにとって、宮本常一に深い共感を覚えるのは、左右のイデオロギーから無縁な、日本の庶民の世界をひたすら歩くことによって「イデオロギーの虚妄性を摩滅させていった」ということ。

前回のエントリで「養父志乃夫さんの『里山里海』を読むことで、問題の所在がはっきりしてきた。」と書いた通り、いままでスルーしていたことが急に気になり始めている。

たとえば宮本常一の存在。
以前読んだ佐野眞一さんの本で、紹介されていて気になっていたし、代表作『忘れられた日本人』は結構好きな作品なのだが、今までは何となく西日本の人ってとらえ方をしていて、それほど興味が持てず、その膨大すぎる著作とも相まって、手つかずの巨人という感じで見てた。

今回『里山里海』で『家郷の訓』が紹介されているのをみて佐野眞一さんの『宮本常一が見た日本』を読み、民俗学者というより、高度成長期以前の日本を記録したジャーナリストであることを知った。
そして何よりも今のボクにとって、宮本常一に深い共感を覚えるのは、左右のイデオロギーから無縁な、日本の庶民の世界をひたすら歩くことによって「イデオロギーの虚妄性を摩滅させていった」ということ。

宮本常一の自伝とも言える『民俗学の旅』の最後にこんな一文がある。

私は長いあいだ歩きつづけてきた。そして多くの人にあい、多くのものを見てきた。(中略)その長い道程の中で考えつづけた一つは、いったい進歩というのは何であろうか、発展というのは何であろうかということであった。
(中略)進歩に対する迷信が、退歩しつつあるものをも進歩と誤解し、時にはそれが人間だけでなく生きとし生けるものをも絶滅にさえ向かわしめつつあるのではないかと思うことがある。
進歩のかげに退歩しつつあるものをも見定めていくことこそ、いまわれわれに課せられているもっとも重要な課題ではないかと思う。
少なくも人間一人一人の身のまわりのことについての処理の能力は過去にくらべて著しく劣っているように思う。物を見る眼すらがにぶっているように思うことが多い。
多くの人がいま忘れ去ろうとしていることをもう一度掘り起こしてみたいのは、あるいはその中に価値や意味が含まれておりはしないかと思うからである。しかもなお古いことを持ちこたえているのは主流を闊歩している人たちではなく、片隅で押しながされながら生活を守っている人たちに多い。

この一文に激しく共感する。
読んだ瞬間、宮本常一こそ理想的日本人だって、こころの中で叫んでしまった。

20数年前に、建築家の石山修武さんが中心になって、早稲田大学で開催された日本生活学会の「宮本常一を勉強する会」に行ったことがある。
石山さんの仲間達が那須の山小屋作りも手伝ってくれた縁で、その時、谷根千の森まゆみさんを紹介してもらったのだが、一番気になったのが仙台の町作り仕掛け人結城登美雄さんだった。宮本常一のいう世間師になりたいという結城さんに憧れた。また、石山さんが宮本常一への共感を繰り返し語っていた意味が、やっと分かった。

長くなったので、今日はこのへんで。

矢野顕子と忌野清志郎の「ひとつだけ」

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