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2016年6月

2016年6月25日 (土)

この数週間「きもの」と明治大正の世相について勉強していたら、三越デパートの存在も気になり始めて、乱読してしまった。いったい何冊の本を読んだかわからないけど、そのうち印象に残った何冊かをご紹介。

本を読むのに忙しくて、ブログを書く時間ももどかしく、3週間もサボってしまった。

この数週間「きもの」と明治大正の世相について勉強していたら、三越デパートの存在も気になり始めて、乱読してしまった。いったい何冊の本を読んだかわからないけど、そのうち印象に残った何冊かをご紹介。

最初はやっぱり、山口昌男『敗者の精神史』で、冒頭の2章を割いて、越後屋呉服店から三越デパートの変遷を詳しく紹介している。

三越が呉服店から脱皮して、近代的なデパートメントストア宣言した時のリーダーが日比翁助。
日比のリーダーシップの下で、画家の橋口五葉や杉浦非水はアールヌーボー調のポスターを製作し、消費文化の新時代を切り開いてゆく。

橋口五葉と杉浦非水に関して、読ませるのは海野弘『日本のアールヌーヴォー』。

日本のアール・ヌーヴォー (1978年)

70年代後半、当時の海野弘は、向かうところ敵なし、ひとり無人の荒野を切り開いていた。

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明治時代の終わり、長谷川時雨の『旧聞日本橋』で3~400人の店員が働いていたと紹介されていた大丸呉服店や江戸東京の大店が閉店する中で、三越呉服店も躍進する三井財閥の足手まといとなり、三井本家から切り捨てられ、分離独立することになる。

三越と江戸の関係に話を戻すと明治二二年(1889)の東京開府300年祭を契機に旧幕臣たちの懐旧的意識がひとつにまとまり、「江戸會」が結成され、『江戸會雑誌』が創刊される。

東京開府300年祭については『東京百年史』(ぎょうせい)が詳しい。

江戸會の流れをくみ、藩閥政府に対抗する旧幕臣たちは、日比翁助の下で創られた流行会という研究組織につながってゆく。

江戸と三越の関係に焦点を絞って、開催された歴博フォーラムの内容を本にしたのが、
『「江戸」の発見と商品化』で、中でも神野由紀さんの報告がgood。

それと大正14年5月に銀座を歩く人たちを分析して、レポートした今和次郎の『考現学入門』の「東京銀座街風俗記録」も面白かった。

ビックリしたのは男性の67%が洋服を着ているのに対して、女性はたった1%だということ。大正末期なので、ぼつぼつ断髪のモダンガールがちらほら出始めているイメージを描いていたが、実際はほとんど洋装が普及していなかったんですね。

以上、駆け足で書き殴ってしまったけど、本日、本棚の片隅で発見したこの本が一番のオススメ。

キャサリン・ソンサム『東京に暮らす』
昭和3年から14年の東京の暮らしを、淡々と綴っていて、資料としても、読み物としても面白い。オマケにマージョリー・西脇さんの挿絵がクールなタッチで、ハイセンスだ。

平成ジャパンで起きている現実を受け入れられないぼくには、庶民の落ち着いた暮らしぶりがうかがえる『東京に暮らす』の世界が心地よい。
これから愛読書になってゆくかもなあ。

文学もそうだけど、音楽や芸術は辛い憂き世でささくれだった心を鎮めるためにあるという話を聞いて、妙に納得してしまった。
いまの時代は辛いけど、いつだって辛くなかった時代なんて、なかった訳ですね。
そんな気分に、ぴったりな「終わりの季節」などどうでしょう。

2016年6月 4日 (土)

ZINE「懐かしき未来」を一太郎で作っているというと、皆驚く。 一太郎なんて時代遅れのソフトで、大したこと出来ないって、馬鹿にしているらしい。 もちろんMSワードを持っている人なら、それだってOKだと思う。

水曜日に病院に行くので、一日仕事を休むことにした。
ウィークデイの休みは貴重なので、一人でゆっくりしたいから、市川真間の古本カフェローゼンホルツさんに行く。

1Photo

ZINE「懐かしき未来」が売り切れたという嬉しい知らせがあったので、在庫補充もあるので、火曜日の晩は夜なべして、製本作業に励んだ。

いままで苦手で、失敗ばかりしていたホチキス止めのコツをつかんだようで、歩留まりがよくなった。
製本職人として成長しているのが嬉しい。
ZINE「懐かしき未来」を一太郎で作っているというと、皆驚く。
一太郎なんて時代遅れのソフトで、大したこと出来ないって、馬鹿にしているらしい。
もちろんMSワードを持っている人なら、それだってOKだと思う。

わざわざそのためだけに、高価なアドビシステムズのソフトを買わなくても、本は作れるよ。
ぼくが本作りのために買った道具で、一番高価なのは、三万円台で買ったプラスの断裁機かな。
折り機は高いので、ネットで見て、DIYで作ったテーブルを加工して、折り機にした。
プリンタはOKIの一万円台で買えるカラーレーザー。
紙は知り合いの文房具屋さんに相談して、そっちのルートで自分用に色上質のA4サイズの紙を2千枚作ってもらった。
5万円くらいあれば、道具も材料もすべて揃う。

先週紹介したように、アメリカのポートランドにはインディペンデント出版がたくさんあるし、Independent Publishing Resource Center(IPRC)なる団体があって、個人の出版をサポートしてるという。
ZINE文化を総合的に盛り上げるための活動を積極的に展開しているのだそうな。

日本だって、昔はガリ版なんて技術があったし、個人出版を楽しんでいる人が大勢いて、プラサード書店とか、模索社だったかな、ぼくも雑誌を取り寄せていた時期があった。
技術は進歩して、ネットも普及したから、個人出版へのハードルは低くなっているように思うのだが、その割には元気がないと思うのは、ぼくの気のせいかしら。

ZINEの製本はあちこちから情報を集めてチャレンジしたけど、私家本を作るためのマニアックな本が多くて、ぼくには合わない本がほとんどだった。
その中で、この本は素人が簡単に作るやり方が載っていて、なかなかよかった。

青空工房で、もっともっと、しっかり本を出せる体制を作って行きたいな。
そして、自分で本を作りたい人をサポートしてみたい。
出版人は本が売れないと一様に嘆く。
だったら、本好きを増やすような活動をすれば、少しは希望の光も見えるじゃないかな。

もうすぐ、練馬の石神井公園ふるさと文化館 で「いぬいとみこ展」が始まる。
生涯独身で本好きの子どもたちを増やすための活動にいそしんだ、ぼくの先生。

ちょっとワクワク。

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