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2016年1月24日 (日)

初めてのZINEを作り終えて、ここからどこへ向かうのか、いまはまだ混沌としている。 次の企画は、いったい誰を相手にして、何を伝えようとするのか。

暮れに出したZINE「懐かしき未来 その1」で、初めて編集らしきものを体験した。
いままで、なんとなくわかっていたつもりの「編集」という行為だけど、実際にやってみると、わからないことだらけで、戸惑うことも多かった。
それでも、やっぱり「編集」って、面白くて仕方なくて、文章を書くだけでは味わえない、この歳になって、わくわくするような体験が出来たと思う。

そんな戸惑いの中で出会った本が、菅付雅信『はじめての編集』(アルテスパブリッシング)

この本では、細かい技術的なことではなく、編集という行為を「企画を立て、人を集め、モノをつくること」と定義して、その考え方を繰り返し、繰り返し、説明する。
池袋西武デパートのコミュニティカレッジでの講義をベースにしているから、説明が具体的でわかりやすい。
それでいて、考え方の基礎がしっかりしているから、どんなジャンルでも通用する汎用性がある。
白眉は第6章の「編集は拡大する」かな。
最終的には「編集」がどんどん分野を広げてゆき、「あなたの人生があなたの最高の編集物なのです」という結論に至る。
決して簡単じゃないことだけど、そう思うと、ちょっとした日常が生き生きしてくる。

そして、最終章まで読んで、こんな表現に出会い、軽い衝撃を受けた。ちょっと長いけど引用します。

「過去のことと外のことを知る」、これが勉強の本質ではないでしょうか。
だから、皆さんが「新しくて魅力的な表現」をつくるためには「過去のことと外のこと」を知ることが必要なのです。
それを知らずにつくったとしても、人々が「新しい」と思ってくれないかもしれないのです。
なぜなら、今まで述べてきたように、文化はとても歴史的であり、文脈的なものだからです。
ですので、勉強とは新しく魅力的な「きまり」を創れるようになるためにするものだと思います。
(中略)
より高いレベルの自由を獲得するために、古いきまりを壊し、新しいきまりをつくる。またその新しいきまりが、人々の知覚の領域を拡げ、より新たな自由な感覚を与える。それこそが最も理想的な創造=クリエイションだと僕は思います。

菅付さんは日常的に編集を仕事にしている人だけど、菅付さんの言う勉強の本質は、あらゆる表現者に当てはまる。
こんな言葉に、若い頃出会っていれば、俺の人生ももう少し…。なんて思うけど、出会ったのに気づかないだけだったのかもしれない。
この本だって、二回読んで、初めてこの箇所を理解したわけだし、出会うタイミングってあるのでしょう。

初めてのZINEを作り終えて、ここからどこへ向かうのか、いまはまだ混沌としている。
次の企画は、いったい誰を相手にして、何を伝えようとするのか。

おそらく、那須に行って、芦野を取材することになると思うけれど、もう少し、深く悩んで、勉強して、「過去のことと外のことを知る」ことによって、ぼんやりとした自分なりの表現したい形が見えて、はじめて、「人を集め、モノをつくること」の段階に進めるのでしょう。
いままで、そういう努力をする前に、「人を集め、モノをつくること」を始めて、失敗を繰り返してきた、敗北の歴史があるから。
戸惑いばかりのブログ更新だけど、いまはそれが正直なところです。

静けさの中にほのかな希望を感じる坂本龍一の"Hibari"を本日のテーマに。

 

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