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2016年1月16日 (土)

それにしても「遊び心」のないつまらない時代だ。「きものを着る」という、たったそれだけのことで、頭でっかちで堅苦しい近代社会を乗り越えてゆく先人の知恵を体感できるって、素敵だと思います。

「日本、取り戻してください」
松岡正剛の『日本流』を読んでいたら、文庫本あとがきのエンディングで、こんな言葉を発見してドキッとした。
松岡さんはこの本の冒頭でこんな風に書いている。

私は最近の日本が「歌を忘れたカナリヤ」になっているような気がするのです。
(中略)
しかし、歌を忘れたカナリヤをあきらめて、これを雄々しい鷹とか鷲にしようというのはもっとおかしな話です。鳩ばかりでも困る。むしろ、カナリヤならカナリヤであること自身を知ったうえで、かつカナリヤとしての多様な歌を歌い出すべきであるような気がするのです。本書はそこをめぐるつもりです。

この本は、いまから3年前何度も何度も読み返して、熟読していた本なんだけど、少し関心がほかに行っていたので、放置していた。
「きもの」についても、呉服屋の家に生まれた松岡さんの豊かな見識が展開される本なので、久々に手に取ったら、ドキッとするようなフレーズに出くわしたというワケです。

このくには、為政者の出すスローガンに共感して、日本を取り戻しているつもりが、実は「雄々しい鷹とか鷲にしようと」する方向に進んでいて、「カナリヤとしての多様な歌を歌」うことなど、ほとんど忘れ去られてゆく。
そんな実感があります。

いやそんな目先のことよりもっと大事なことは、解説の中で田中優子が書いているように、

近代国家完成のなか、その盤石であるかのように見えるその国家のかたちの中に、何とも壊れやすい、「かすかなる」悔恨をともなった、近代の中におさまりきれない「不幸」があったのではないか
(中略)
近代におさまりきれない残滓を江戸の中に探している私は、永井荷風をはじめ、たくさんの先人たちがその捜し物をしていたことを知っている。

ということ。

このブログを永井荷風の随筆「葛飾土産」にちなんで「新葛飾土産」と名付けたのも、田中さんが書いたのと同じ気持ち、からです。

田中さんはこんなことも書いています。このブログで以前も書いたことがある一節かもしれないけれど、繰り返しを厭わず、何度でも書きます。

着物はあればいいというものではなく、着ればいいというものでもない。できるだけ多くの場で着る。職人を知って、良質のセンスのものを選び、自分の着方で着こなす。着物、帯、帯締め、帯揚げ、半襟、たび、草履、扇子など、ありとあらゆる職人仕事は集まっている。その集合を、その場その場で生き生きとさせる。布の背後にあるもの作りの歴史と、着こなしの背後にある文化をまとう。そして「言葉」だ。良質の言葉で語らねばならないだろう。
私の中の日本流も、さらに掘り起こし、稼働させたくなってきた。

田中さんの主張はハードルが高いけれど、少しでも近づいていければいい。

それにしても「遊び心」のないつまらない時代だ。「きものを着る」という、たったそれだけのことで、頭でっかちで堅苦しい近代社会を乗り越えてゆく先人の知恵を体感できるって、素敵だと思います。

三砂ちづるが書いた『きものとからだ』を読んのですが、新刊書品切れなので、こちらの文庫本バージョンがいいでしょう。

それにしても、男向けの着物の本で、いい本を見たことがないんだよね。

今日はやっぱり、日本公演にも行ったことがあるデビッド・ボウイを追悼したい。
発売された当時、ブライアン・イーノと組んで作った『ロウ』というアルバムが何だかわからず好きだった。
いま聴いても、やっぱりいかしてる「スピード・オブ・ライフ」を

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