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2015年6月25日 (木)

世田谷文学館に行ってJJにやられてしまった。

休日出勤の代休がとれたので、ずっと行きたかった植草甚一(以下JJ)の企画展「植草甚一スクラップブック」を見に、世田谷文学館に行ってきた。
京王線の乗り方がわからず、4回も電車を乗り降りして、11時過ぎにやっと到着。
それはさておき、もうこの世にいないJJとたっぷりと対話したような気分にさせてくれる、素晴らしい企画展だった。

Jj


文学館のウェブサイトから引用すると、

 本展は、〈映画〉〈文学〉〈音楽〉〈コラージュ〉〈雑学〉〈ニューヨーク〉〈ライフスタイル〉のカテゴリーに分けて主要コレクションを披露する、過去最 大規模の展覧会です。1930年代のスクラップ・ブックから晩年のノートにいたるまで、日々の営みから生まれた品々を通じ、散歩や買い物や「勉強」を生涯 一貫して徹底的に楽しんだ、植草甚一の独創的な生き方に迫ります。

ということだけど、自分にとって白眉は何と「コラージュ」だった。
図録にも載っていないロックのことを書いた小さなメモが展示されていて、それを読んだ時に、軽い衝撃を受けた。
そこには「マジックインキのような形をしたペンキ」が面白くて、手当たりしだいに、身の回りのモノにペンキを塗って遊んでいることが記されている。
モノって、お店で買ってきたり、道で拾ってきたりするだけでは、自分のモノにならなくて、よそよそしい存在。
そこに何か手を加えると魔法がかかったように自分のモノなる。
そういや、学生時代新しいカバンや辞書をわざと汚したりしたっけ。
そして、それこそがDIYの面白さの本質でして。

「コラージュ」のコーナーの説明書きにこんな文章があった。

コラージュというやつは、手元にある無関係な切り抜きをくっつけ合わせ、それが自分の気に入るようになりながら、なにか別なものに変化してしまうときの快感にあるのであって、それはほとんど即興によって出来上がってくる。

これを読んでああ、そうなのかと、ヒザを打った。
コラージュはきっと、レヴィストロースの言う「ブリコラージュ」に繋がって、さらに広い意味のDIYに繋がってゆく。
淀川長治を尊敬する映画少年だった子ども時代と違って、いまは特別映画に詳しい訳じゃなく、読書傾向も違う、あまり熱心なJJの読者とは言えないボクが、妙にこの人に惹かれる理由はそこにあったのかと気づいた。
そう思えばJJが1950年代後半にモダンジャズに引き寄せられていったのも必然かな。

そう思うと矢も盾もたまらず、スクラップブックを作ってみたくなる。
パソコンやスキャナを使って、Evernoteでクラウド上にスクラップ作るのもいいけど、便利さの陰で何かが失われている気がする。
7,8年前にやりかけてやめた紙のスクラップにもう一度、チャレンジしてみよう。

それともう一つ驚いたのが、JJの写真のセンス。
コラージュと違って数点しか展示されてないけど、もっと見たかった。

ホントは、その後、小平の武蔵美に行って、中村とうようのコレクションも見ようかなと思っていたが、JJにやられてしまい、頭がクラクラしながら新松戸に戻った。

ギャラリーウィンズで何かやっているかなと見に行くと、おととしの12月に閉店したと貼り紙がある。かなりショック。裏町にこういうスペースがあるのが分厚い町の魅力なのに。

Jj_2

気を取り直して、最近知ったAbill Cafe+に立ち寄って、火照った頭をクールダウンさせることにした。

Jj_1

カウンター越しに見える外の景色が、何故かすごく綺麗に見える。

確か『日和下駄』の中だったかなあ。荷風が、暗い路地裏から眺める、日の当たる大通りの美しさを書いていたことを、ちょっと思い出した。
明るすぎない店内から眺めると、平凡な住宅地の風景でも輝いて見えるのが面白い。

ここにいるとリラックスして、ホントに火照った頭がクールヘッドに変わってゆく。
文学館で買った図録のページをめくるたびに、いろいろなアイデアが浮かんで、ワクワクする。
他の客の話し声も気にならず、そんな楽しい時間が、ゆっくりと過ぎてゆく。

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めったにない木曜日のお休み。

のんびりコーヒーを飲んでいると、実際にそこには流れていない、バーズの「プリシャス・ケイト」が、霞のかかったようなボクの頭の中で鳴り始まった。

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