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2015年4月19日 (日)

そして、「ビルディング・トゥギャザーの町」と地下水脈で繋がっているような、「サウスセントラル・ファーマーズ」の運動を知って、ほのかな希望も感じる。 いまは当たり前じゃないことも、数十年後は常識になっているのかもしれない。

前回のエントリで今週読んだ本のことを書いたけど、本といえば『シティ・ファーマー』という本をじっくり読んでいて、やっと半分くらいまで読み進んだ。


そこでは、いろいろな国の都市農業についての魅力的なレポートが載っているわけだが、一番強く惹かれたのは、アメリカロサンゼルスの「サウスセントラル・ファーマーズ」の運動。
荒れ果てたゴミ焼却場候補地を中南米系出身の住民たちがコミュニティガーデンに変えたにも関わらず、安全で清潔な地域になったことで、地価が上がって、欲に目がくらんだ地主に売り払われ、警察による強制排除でコミュニティガーデンを失ってしまうのだが、彼ら「サウスセントラル・ファーマーズ」の運動はこれでは終わらない。

二度とこの土地から切り離されないと決意して、新たな土地を借り、農園を作り、新鮮な有機農作物を作る団体として、地域に受け入れられ、順調に販路を拡大しているという。

農園の様子を生き生きと伝える文章を、一部だけ切り取ってみよう。

やがてその農園は、農作物を栽培するだけでなく、中南米出身の人々にはなじみ深い、街の中心にある広場のような存在になった。自宅や職場に次ぐ「第三の場所」として、多くの人々が集まって情報交換したり、祝い事を開催した。公園としても利用され、家族がピクニックに来たり、パーティが開かれた。深刻な大気汚染に悩む大都市の中でも、ここでは豊かな緑が新鮮な空気を生み出し、人々は日陰の涼しさを楽しみ、子どもたちは自由に走り回ることができた。中南米で農業に従事していた人々にとっては、自らの文化的・精神的なルーツに触れることができる安息の地になったのだ。

この文章を読んで石山修武が『秋葉原感覚で住宅を考える』の中で書いた「ビルディング・トゥギャザーの町」を思い出した。

ぼくは2008年のエントリでこんなことを書いたことがある。

卒業しない人

タイのバンコクにスラム街の住民が自らの手で店舗併用住宅を建てるための建築部品工場がある(あった?)という。

住民はスラムからこの場所に移りながら、自分たちの家を、町を、それを維持してゆくための組織をつくりだし、それをつくることによって手に職を得、生活の合理的な維持の仕方を学び、町を成長させてゆくのである。計画者たちがここに仕掛けたプログラムは、それこそ眼もくらむほどの生活の全体性へとむけられているのである。

30年前、石山修武の主張はラジカルで、多くの読者には理解不能だったと思う。
自分だって、その一人で、少しだけこの本を読んで、最初は投げ出したわけで、あまり偉そうなことはいえないのだ。
だけど、30年経って、やっと時代が石山修武に追いついてきた。
若い店主たちが挑む、昨今のセルフリノベのブームや住み開きなどなど。
そして、「ビルディング・トゥギャザーの町」と地下水脈で繋がっているような、「サウスセントラル・ファーマーズ」の運動を知って、ほのかな希望も感じる。
いまは当たり前じゃないことも、数十年後は常識になっているのかもしれない。

「サウスセントラル・ファーマーズ」の雰囲気にぴったりなシカゴの古い曲を。

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