交流している団体のリンク

  • 流山市立博物館友の会
    ブログ主が所属する千葉県東葛飾地域で活動する文化団体。発足から50年近く郷土史の掘り起こしを中心に、様々な活動を展開している。
  • ダムダン空間工作所
    建築家石山修武氏が創設した建築設計事務所。那須のセルフビルドでは多大なご支援をいただきました。
  • 開拓工務店
    自宅のリフォームでDIY作業に協力してくれました。カナダで修行してきた棟梁のユニークな感性が光ります。
無料ブログはココログ
フォト

« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »

2014年12月

2014年12月29日 (月)

暮らしを見つめ直すそのずっと先に控えているモデルのひとつが、22世紀を描いたウィリアム・モリスの『ユートピアだより』の世界なのかもしれない。

高校の同級生たちと飲んだくれて、ボロボロになった忘年会も終わって、やっと少し落ち着いたみたい。
それにしても、公私ともに、ジェットコースターに乗っていたような激しい一年で、気の休まる暇もなく、365日が駆け抜けていった感じだ。

そんなアップダウンの激しい一年の中でも、大きな転機は息子が結婚することになって、自分の住んでいる家や家族のことを意識するようになったことかな。
実家を大規模リフォームして、三郷から松戸に引っ越してから10年間、あちこち出掛けて、何かいろいろやっているような錯覚に陥っていたけど、浦島太郎のように現実に引き戻された。

10年という時間が経過して、あちこち傷み始めた家と、めっきり身体の弱った両親、そして老化が進んだ自分の身体。そんなことが急に気になり始めたら、もうどうしようもなく、外に出掛けてゆく気力が消えてしまった。

これからしばらくは自分の家庭を中心に、じっくりと暮らしの細部を見つめて、装うこと、食べること、住むこと、衣食住を再考したいと考えるようになった。
そんなことを考え始めた時に出会ったのが、佐久間裕美子『ヒップな生活革命』という本だった。


この本は、添加物てんこ盛りのファストフードをガツガツ食べて、バカみたいに燃費の悪いクルマに喜んで乗っているセンスのないアメリカ人なんていう偏見が、過去のモノになりつつあることを教えてくれた。
3.11以降、むしろ日本人の方が永遠の高度経済成長を忘れられず、アメリカ人に置いてきぼりにされている雰囲気すら漂う。
こうして、落ち着いて暮らしを見つめ直すチャンスが訪れたのだから、マスメディアや為政者のプロパガンダに踊らされず、新年も自分の実感を大事にして暮らしてゆきたいと思う。
昨今の女性を中心にした静かなDIYブームや、震災以降ますます根強いアウトドアブームに、社会を変えたいという庶民の願いが現れているように思えてならない。
そして、僕たちの暮らしを見つめ直すそのずっと先に控えているモデルのひとつが、22世紀を描いたウィリアム・モリスの『ユートピアだより』の世界なのかもしれない。

あと80余年で22世紀だから、そろそろ本気で急がなくちゃね。
何やっているんだって、天国のモリスに怒られちゃうから。

本日はニール・ヤングの「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」をパティ・スミスのカバー・バージョンで。


2014年12月27日 (土)

この本のキーワードは「アメリカの変わり者=ウィーアード」。 "KEEP PORTLAND WEIRD!" こんな国だから、活力を維持し続けることが出来る。

普段はめったに読まないマーケティング関係の本を2冊ほど読んだら、どっちも素敵な本で
ブログで紹介したくなってしまった。


一冊は建築関係の本を出しているエクスナレッジから出た『最高の「商い」をデザインする方法』という本。
ポートランドの商業に関する事例が豊富にかつ、詳細に載っていて、雑誌やネットの情報ではもうひとつ読み取れなかった深層を興味深く読んだ。

この本のキーワードは「アメリカの変わり者=ウィーアード」。

"KEEP PORTLAND WEIRD!"

こんな国だから、活力を維持し続けることが出来る。
アップルやパタゴニアやキーンのような会社が次々と出てくる土壌があるって痛感する。

「アメリカの変わり者=ウィーアード」といえば、もう一冊『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』がすごくいい。
コピーライターの糸井重里が関わっているので、「なんかなー」って気分で、気になり始めてからずっと読まずにいた。しかも版元が日経BP社。
こちとら、コピーライターとか広告代理店とか、日経というだけで、眉につばをつける習性が出来てしまっている。
だけど、そんな余計なこと考えずに、読んでみたら、とってもいい本だった。

特に印象的だったのは、こんな一節。

陸軍、空軍、海軍、海兵隊の情報は、今では国民が自由に入手できるようその大部分を公開している。このポリシーの興味深いところは、多くの企業と比べて、軍のほうがはるかに斬新だということだ。アメリカの軍隊がグレイトフル・デッドのマーケティングの教訓を活かしているとは!

前後の情報がないので、詳しい部分はわからないけど、「秘密保護法」なるものが施行されてどんどん息苦しくなってゆく陰湿な日本に比べると、ため息ばかり。

これから例年にないほど長い年末年始の休暇に入る。
このチャンスにじっくりとアメリカの元気の秘訣を勉強してみようと考えている。
気分はすっかりグレイトフル・デッドなので、高校時代に清水の舞台から飛び降りる覚悟で買った3枚組。一番好きなアルバム『ヨーロッパ72』から「ジャック・ストロウ」をご紹介です。

2014年12月23日 (火)

なんだかんだ言っても、僕は『ひこうき雲』でデビューしたときからユーミンの大ファン。 FMラジオから流れる『ひこうき雲』を全曲通しで、聴いたときの衝撃は40年以上経ったいまでもはっきりと覚えている。

会社の帰りにふらっと寄ったブックオフで「ミュージック・マガジン 特集ユーミンの40年」を発見し、いそいそと購入。
なんだかんだ言っても、僕は『ひこうき雲』でデビューしたときからユーミンの大ファン。
FMラジオから流れる『ひこうき雲』を全曲通しで、聴いたときの衝撃は40年以上経ったいまでもはっきりと覚えている。
二枚目の『ミスリム』が発売された日に、明治大学生協に走ったのに、友達に先を越されて買えなくて、悔しい思いをしたことも、いまは懐かしい思い出だ。
輸入盤は価格がまちまちだったけど、当時、国内盤のレコードを2割引で買える店は、明治大学生協くらいしかなかったから、そこで買い逃したら、もう買えないということだった。
そんな感じで、ユーミンを追いかけていたが、三枚目の『コバルト・アワー』に入っていた「ルージュの伝言」がヒットして、テレビで歌う姿を見て、急激に醒めてしまった。
歌詞も曲も歌声も神がかり的な才能だと思っていた荒井由実が、誰でも作れるようなオールディーズっぽい曲に合わせて、ツイストを踊りながら歌うのは見たくなかった。

大好きだったユーミンが、遠くに行ってしまった気がした。
今回買った『ミュージック・マガジン』にはファンクラブ創立メンバーの沼辺さんという人の文章が載っていて、共感を覚えることが多々あって、嬉しかった。

メジャーな存在になってからも、いい曲は山ほどあるし、好きなアルバムも沢山あるけど、
そんな事情もあって、自分にとって初期の二枚は別格。
一曲一曲に思い出が詰まっている。
例えば「海を見ていた午後」を聴くと、横浜の山手を一緒に歩いてくれた女の子のことを思い出し、何百回聴いても、グッときてしまったりとか。
いまは、12月だから、この曲がしっくりくる。確かこの曲で、レコードデビュー前の山下達郎や大貫妙子を知ったんだよね。

2014年12月21日 (日)

そして、新松戸の生活クラブデポーで安全な食材を手に入れて、家族みんなで調理して自宅ベランダで食べるのって、ファミリーレストランなんかに行くより、ずっと楽しいし、美味しいって思う。

先週はプライベートで、今週はビジネスで、長い時間を費やしてきた大きな仕事が片付いて、疲れがどっと出たのか、土曜日なのに昨日は、何だかシャキッとしなかった。
Facebookで友達が元気に投稿するのを見て、どこか遠い世界のことのように感じながらボーッと無為な一日を過ごす。

それでも、何とか松戸のジュンク堂に行って、こんな本を購入。

ぼくの家は、そう広くもないけど、設計者星哲郎さんのお陰で、ダークブラウンの塀が建ったベランダは個室空間の雰囲気十分。家族3人くらいなら、ゆったりと楽しめそう。
那須の山小屋の台所が出来る前は、外で煮炊きをしながら工事に励んだので、昔、買ったアウトドア料理の道具も山ほどある。
震災時の備えとしても、ガスや電気が止まった時を想定して、外ごはんの訓練は役に立つかもしれない。
インフラは整っているから、使わないと勿体ない。
そして、新松戸の生活クラブデポーで安全な食材を手に入れて、家族みんなで調理して自宅ベランダで食べるのって、ファミリーレストランなんかに行くより、ずっと楽しいし、美味しいって思う。

庭で出来た新鮮な野菜を食べたいから、これからは、少しずつキッチンガーデンの準備もやりたいし、家で過ごす楽しみが増えそう。
廃材で作るベンチとかガーデン用品のDIYもやらなきゃいけない。
叔母が亡くなって、来年は地味な正月になるはずだったけど、忙しくなるな、きっと。

本日ののんびりとした気分に、こんな温かい音楽がよく似合う。
発表から20年近く経って、ますます輝きを増しているとさえ思える。
ひょっとしたらポップス史上に残る大傑作かもしれないブライアン・ウィルソンとヴァン・ダイク・パークスのアルバム「オレンジ・クレイト・アート」から、タイトル曲を。

2014年12月14日 (日)

中野翠の『千円贅沢』どころか、千円札三枚渡して、やっとお釣りがもらえるような高価な靴下。自分史上最高値の高級な靴下。 会社帰りに立ち寄る街文京区の根津に靴下工場があるというのもうれしい。

中野翠さんが書いた『千円贅沢』という本がある。
千円で出来る贅沢を探すという意図で集められたモノたちを紹介する、ちょっと変わった趣向の本だった。

千円札一枚あれば、いまは中国製の靴下を4足も買える。
そんなご時世だからこそ、たまに贅沢したくなった。
今年一年、公私ともによくがんばったのに、誰も褒めてくれないから、自分自身にご褒美をあげようと考えた。
それなら、メイド・イン・ジャパンの贅沢な靴下がいい。
そう思って、先日、KEENの靴を買ったときに、グレン・クライドの靴下を一緒に買った。
勿体なくて、なかなか履けず、寒さが厳しくなった本日、初登場。

中野翠の『千円贅沢』どころか、千円札三枚渡して、やっとお釣りがもらえるような高価な靴下。自分史上最高値の高級な靴下。
会社帰りに立ち寄る街文京区の根津に靴下工場があるというのもうれしい。

東京下町・谷根千で靴下を作る。ファクトリーブランド「グレン・クライド」

この靴下を履いて、KEENの靴で歩いたら、ものすごく暖かくてビックリした。
見た目はそれほど分厚いわけじゃないのに、寒空の下、コーヒーを買いに珈琲工房チヨダまで歩いていったら、落葉したケヤキが連なる街の風景はサイモン&ガーファンクルの「冬の散歩道」なのに、僕の足元だけビーチボーイズの「ココモ」な感じで、何だか得したような気分。

お金を払うときは、ちょっと痛かったけど、元を取ったかもね。

復古的な価値観を唱える平沼さんあたり、「お金より大切なものがある」って言ってくれると、さすが筋の通った保守は違うって思えるのに、原発に対する態度なんか見てると、全然ダメだってわかっちゃう。

アウトドア用品のパタゴニアから

「環境に投票を」2014:第47回衆議院議員総選挙に私たちの声を響かせる

というタイトルでメールが来た。
特定の政党や候補者への支持を呼びかけるものではないけど、一営利企業としてはなかなか勇気と決断を必要とする内容で、パタゴニアという会社の本気度を感じる。

世論調査の対象者の3割近くがうすうす感じていたように、経済は成長しつづけなくてはならないという集団思い込みからそろそろ脱却して、地球の限界や人口 減少、そして経済成長が私たちの幸せを増やすどころか損ないつつある事実を直視する必要があるのではないでしょうか。そして、可能かどうかは関係ない。い まの社会の仕組みを保つために経済成長は必要なのだと思考停止するのではなく、必要だと思っても不可能なこともあることを受け入れて、経済成長に頼らなく ても良い社会に向けて、社会保障をはじめとする社会や経済の仕組みを根本的に変革していくべきではないでしょうか。

選挙がつまらないのは、既成政党が経済成長神話の中で、思考停止していることにも、
原因があるように思える。
候補者個々には、きっとパタゴニアの主張に賛同する人もいると思うけど、政党単位になると最大公約数的な感覚に陥って、思考停止しちゃうんじゃないかな。
共産主義なんて、唯物論と生産力至上主義で、ダメなのはわかっているけど、復古的な価値観を唱える平沼さんあたり、「お金より大切なものがある」って言ってくれると、さすが筋の通った保守は違うって思えるのに、原発に対する態度なんか見てると、全然ダメだってわかっちゃう。
環境を守るって、保守主義の最たるものだと思うんだけどな。

見かけ上の右派・左派なんてジャンル分けにだまされず、80数年後の22世紀にはいまよりずっとキレイな空気と国土を残すことに尽力してくれる個々の政治家や政党に投票したいと思う本日の選挙なのです。

昨日結婚式を挙げた長男が、自分と同じ年齢になったときに、美しく住んだ青空を見られるようにと、そんな祈りを込めて、スピーチした。

美しい青空と汚染されていない国土。この二つのモノがあれば、どんなに貧乏でも明日への希望はいくらでもわいてくる。
タイトルは忘れたけど、若い頃読んだキリスト者内村鑑三か矢内原忠雄の本に、そんな本があった遠い記憶がある。
隅田川の対岸にそびえる巨大なバベルの塔を眺めながら、チャペルで牧師さんの説教を聞いている時に、ふとそんな記憶が脳裏をよぎった。

Photo

反原発を唱えるちゃんとした右翼の鈴木邦男さんとの対談本がよかったので、本日は坂本龍一のKOKOな気分。

2014年12月12日 (金)

「晴耕雨読」って言葉が言葉があるけど、自分の場合は、どちらかというと土いじりより、工作が好きなので、「晴工雨読」だよなあ。なんて、思う。

「晴耕雨読」って言葉が言葉があるけど、自分の場合は、どちらかというと土いじりより、工作が好きなので、「晴工雨読」だよなあ。なんて、思う。
そうだ、本を2~3000冊くらいは持ち込んで、名前のない那須のDIY空間に森のDIY図書室「晴工雨読」なんて名前つけるのもいいなあ。

お天気がよければ、デッキに出てDIY。
雨が降ったらJJおじさんこと植草甚一になった気分で、
雨降りだからミステリーでも勉強しよう」なんて感じで、読書三昧。
そこに、美味しいコーヒーがあれば言うことなし。
そういや、JJの本で、ぼくが好きなのはこれ。
JJの本って、不思議なことに、編集の仕方で、ものすごく印象が変わる。
この本は高平哲郎のセンスが生きていて、80年代に高平哲郎のテレビ番組を楽しんだ世代としては、すうっと入っていける感じが好き。

どうも今日は話が、とっちらかって、まとまんない。
明日が息子の結婚式で、意識してないけど、ちょっと動揺しているのかしら。
それにしても気分は「晴工雨読」。そしてコーヒー。
ってんで、3年前に出た「CASA BRUTUS」のコーヒーブックを手に入れた。

まだ30代の頃、宇野鐘二さんというコーヒー焙煎の名人と出会った。
会社をサボって、両国にあった宇野さんの店に何度も通って、コーヒーに関するあれこれを教わった。
そして、本当に美味しいコーヒーとはどんな味なのか、体験できたことは一生の宝だと思う。
10年くらい前、人づてに亡くなったと聞いた宇野さんと過ごした時間が、ふと記憶の底から蘇ってきた。
まるでJJのように70歳を過ぎて、ハードロックを聴く、モダンなお爺さんだったっけ。

DIYと読書とコーヒーとロック、そしてアウトドア。これが私のお気に入りの全てかもしれないな。

”Just In Case It Happens, Yes Indeed
聴くたびに、青空の下、アウトドアに出掛けたくなる、魅惑的な曲。
後にイーグルスで活躍したランディが、ポコのオリジナルメンバーとして残した数少ない録音の一つ。

2014年12月 7日 (日)

ホントに久々の「スモール・タウン・トーク」登場です。

先日買ったKEENの靴。

雑誌「ソトコト 11月号」を見たら、国東半島芸術祭とコラボしたアスレチックハイキングシューズだという。
KEEN × 国東半島芸術祭 コラボレーションフットウェア
大分は遠いので、国東半島芸術祭って知らなかったけど、面白そうなイベントだなあ。
それにしても、KEENの靴は履き心地がいい。
靴底がしっかりしているのに、絶妙な柔らかさで、足を支える。
いくら歩いても、全然疲れない。
かなり気に入ってしまった。
ところで、先週は三郷にある二つのお店を紹介した。

10月に、いったんブログのタイトルを変更したとき、こんな風に書いたことがある。

今まで、ずっと書いてきた歴史の話や、地域のネタについて、書くつもりはない。感動したフリや、心にもないお世辞もなし、義理人情は徹底的に排除する。

歴史の話はともかく、地域ネタは復活したけど、ここで書いたように、お世辞を書くつもりはないので、自分の身近な暮らしの中で、気がついたことや感じたことを正直に、誠実に書いていきたい。

ということで、最近知って、気に入ってしまったのが、新松戸の珈琲工房チヨダと三郷戸ヶ崎にある和菓子の春華堂。

珈琲工房チヨダ

菓匠春華堂

チヨダは飲み飽きしない、素直な味がいい。珈琲特有の胃が痛くなるような雑味を取り去った綺麗な味わいが印象深い。
焙煎の技術が高く、3回もやるというハンドピックの丁寧な仕事の賜物だろう。
私見では、日本堤のカフェバッハの味に近い気がする。

春華堂は何故かお店の看板メニューではない羊羹が、抜群に美味しい。
物心ついた時からの羊羹好きなので、大げさに聞こえるかもしれないけれど、いままで食べた羊羹の中では最高の味。フツウの羊羹と水羊羹の中間くらいの堅さが絶妙なのだ。

珈琲でも和菓子でも、都心に行けば、どの店を選ぼうか迷ってしまうほど美味しい店はいろいろあるけど、足繁く通えるような場所にある店がいい。
電車に乗って、グルメごっこであちこち奔走するより、住んでいる町の近くに、長く、深く愛せる場所がある方が、ずっと幸せだって思う。

そんなリラックスした日曜日の晩だから、今夜は「スモール・タウン・トーク」。
他界したリック・ダンコとボビー・チャールスが残した珠玉の名曲。
演奏はポール・バターフィールドと多分ベターデイズ。
味のあるボーカル、天使が奏でるような柔らかいギター、渋いブルースハープ、いにしえのウッドストックサウンドをこれでもかっていうくらい展開している。

2014年12月 6日 (土)

40数年の歳月を経て、当時の映像を観ていて思うのは、ニューロックなどのカウンターカルチャーってアメリカがベトナム戦争の泥沼にはまっていたからこそ、花開いた文化だったのかもしれないということ。

1960年代から70年代にかけて、アメリカやイギリスではニューロックに代表される新しい文化(カウンターカルチャー)が生まれ、たくさんのバンドやアーティストが登場して、ウッドストックのコンサートのような時代をリードするムーブメントがあった。

ぼくが中学生だったあの当時は、圧倒的に情報が不足していて、コンサートに行くお金もないし、ましてや海外旅行は夢のまた夢だったから、ラジオ番組でFENを聴いたり、ビデオのない時代、時たま放映されるテレビ番組や映画館でロックコンサートの様子を食い入るように観た記憶がある。
それが有り難いことに、今は当時の映像もYouTubeで簡単に見ることができる。

あの頃は意味も分からず、とにかく海外のミュージシャンはすごいなあなんて、感心していたけど、40数年の歳月を経て、当時の映像を観ていて思うのは、ニューロックなどのカウンターカルチャーってアメリカがベトナム戦争の泥沼にはまっていたからこそ、花開いた文化だったのかもしれないということ。

イギリスのロックに比べて、アメリカン・ロックはノー天気で、軽いっていう人もいる。
だけど、アメリカの若者は徴兵制が廃止される1973年までは、自国を守るためじゃなく、遠い異国のベトナムの戦場に送られる恐怖の中で、暮らしていたわけでしょ。
そう考えると、ものの見方も変わってくる。
そして、1975年にベトナム戦争が終わって、アメリカン・ロックは急速に解体していったように思えて仕方ないのだ。

ロックの葬式と言われたザ・バンドの「ラスト・ワルツ」が1976年。ロック・スピリットの消失を歌ったイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」も同じ年。

翻ってぼくたちの国を思うと、沖縄以外の日本では、戦争はどこか遠い異国のことで、切迫感がないまま、戦後70年近い時間が流れてしまったのかなあと感じる。
ベトナム戦争時代の沖縄で活躍した若いロックミュージシャンを描いた『喜屋武マリーの青春』という本を読んだことがある。

先日の県知事選挙の結果を見ても、第二次大戦後も戦争と絶え間なく向き合ってきた沖縄だからこそ、本土と違って、強固な自治意識が健在なのかなと思う。

本土の人間にとっては、どこか借り物の戦後の民主主義。
基本的人権も労働三法に記された労働者の権利も、多くの国民にとっては苦労して手に入れたものじゃないから、何の抵抗もなく手放してしまう。
ほとんど冗談のような自民党の憲法草案を、多くの国民は見たのか、興味もないから見ないのか知らないが、このままズルズルと時代は転がって、気がついた時には全体主義体制に転落しているのだろう。

かつて西側の自由主義社会だったはずの日本は、風前の灯火だけど、それも国民が選択したのなら仕方ないと思う。
40年前のアメリカのように多くの若者が遠い異国の戦争にかり出されて、たくさんの血が流れて、そうなって初めて、本土におけるカウンターカルチャーはスイッチオンになるのかもね。

1972年にリリースされたシカゴの「サタデイ・イン・ザ・パーク」。
バリバリのロック好き少年にはポップなヒット曲だとしか思えなかった。
ところがアメリカ独立記念日の土曜日、公園でくつろぐ人々の様子を歌ったこの歌をYouTubeで聴いたら、見方が変わった。
遠い異国の戦場に行かず、平和な公園で過ごす若者の生きる喜びが胸に迫って、グッときた。

« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »

最近のトラックバック

最近のコメント

2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31