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2014年10月 4日 (土)

まさか、ポートランドのDIY文化がソローやエマソンを媒介に自分の書いた本に繋がってくるとは…。

今朝は文化の伝播について考えてみたい

先週スペクテイターという雑誌を紹介したけど、いま発売されている最新号では、
ZEN(禅)が特集になっている。
最近の人ではスティーブ・ジョブズが禅に造詣が深いことで知られていたが、アメリカのサブカルチャーと禅は深い関係があるという。

そう言えば、パソコンの出始めの頃、一世を風靡したロータスというソフトは「ハス」から来ているというし、ザ・バーズの最高傑作「名前のないアルバム」のラストを飾る「ウェルカム・バック・ホーム」という曲は仏教徒だったベーシストのスキップ・バッティンがベトナム戦争で戦死した友達に捧げた曲だと知った。

この曲、最後は「南無妙法蓮華経」が繰り返されて終わるという衝撃の展開で、若い頃はおふざけでやっているのかと思ったけど、本格的に宗教的な反戦歌だと知って、目から鱗が落ちた。今はなきスキップに申し訳ない気がする。
そして「ウェルカム・バック・ホーム」という歌詞を聴きながら、先週までやっていた「花子とアン」で仲間由紀恵扮する白蓮が戦死した我が子を偲ぶ姿が心に浮かんだ。

若い頃、少しだけプロテスタントの教会に通ったこともあり、今までアメリカ人のスピリットの源流を、ピルグリムファーザーズに代表される清教徒の流れという側面でしか見ていなかった。
けれど、アメリカにはネイティブ・アメリカンの文化があるわけだし、自然と調和する東洋的な感覚もあるわけで、ポートランドというライフスタイル先進都市について調べ始めたところ、根源までたどってゆくうちに気がつくと、日本に帰ってきてしまった。
そんな感じなのである。
詳しくはスペクテイター最新号の102ページで、禅僧にしてアメリカ文学研究者という重松宗育さんが語っているので、雑誌を買ってあげて下さい。
地方の人はAmazonでもいいけど、池袋のジュンク堂の1階雑誌コーナーに20冊くらい、平積みで置いてありましたから、必ず買えるはず。

もう少し、先に進もう。

最近読んだ文章では「スペクテイター FROM OREGON WITH DIY」に載っていたポートランド在住でDIYライフスタイル・クックブックを出している女性の言葉が印象に残る。

DIYっているのは、お料理や服を作ることだけじゃなく、自分の身の回りの世界をトータルに作り上げることを意味する言葉なの。
自分の宇宙を作っていくことで、その人の人生が変わるのよ。今まで買わなきゃいけないと思っていたものが本当は全て自分で作れることがわかると…WOW!
って感じで、自分を取り巻く宇宙が素敵に思えてくる。
(中略)
衣食住、あらゆる生活環境にクリエイティブなマインドを注ぎ、人生の全てをビューティフルに変えていく試み、それがDIYなのよ。

こんなDIYスピリットの中心に19世紀アメリカに出現したヘンリー・D・ソローがいる。
『ウォールデン-森の生活』という語られること多くして、あまり読まれていない主著で知られる。ぼくも数回トライして、そのたびに、放り出している作品。

訳文が悪いのかと思っていたけど、こっちがソローの思想のスケールの大きさと深さについて行けなかったことが原因だと、やっとわかった。

というのもソローの根底には洋の東西を問わぬ該博な知識と、自分の足で森を歩き、セルフビルドで作った小さな小屋暮らしの中で感じ、鍛え上げた思想が環境文学として表現されているわけで、並大抵の人には理解しがたいはずである。積ん読にしてあった稲本正さんの『ソローと漱石の森』を今週読んで、そんなことにやっと、気づいた次第。

今日は長いので、最後まで読んで下さる方は以下をクリック。

そして、ソローが生まれたコンコードという村は「時代を先導した超越主義運動(トランセンデンタリズム)」という文学思想運動を育んだ土地で、その中心にいたのがソローの師ラルフ・ウォルドー・エマソン。
オバマ大統領の座右の書と言われる『自己信頼』を書いた人物。


そしてそのエマソンのトランセンデンタリズムはウィリアム・チャニングが唱えたユニテリアン主義を深化させたと言われている。
ひとこと書き添えると、ユニテリアンはイエス、釈迦、ソクラテス、孔子を四大聖人としており、根底に仏教や東洋文化がある不思議なキリスト教である。
拙著『ぼくたちの野田争議』で、補論としてトランセデンタリズムと ユニテリアン主義について書いた。
まさか、ポートランドのDIY文化がソローやエマソンを媒介に自分の書いた本に繋がってくるとは…。
想像を遙かに超えた展開に驚くやら、嬉しいやら、曲がり角を曲がったら、素敵なモノを見つけたような気がする。
DIYという英語に潜む東洋文化の影響。
なんだか、ウキウキの朝なのです。

それにしても、リーマンショック以来、自分の暮らしを見つめ直し、どんどん変化しようとオバマを大統領に選んだアメリカ人と、福島の原発事故を経験しても、いまだに高度経済成長の夢よもう一度、バブルの再来ウェルカムと、安倍某に期待をかけて、全権委任してしまった日本人。

この6年間で、もう取り返しがつかないほど、差が開いてしまった気がしてならない。

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