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2014年8月17日 (日)

ぼくも、こんな時代だからこそ、もう一度原点回帰して荷風の「人を押しのけ弱肉強食に突き進む日本近代社会への、第一級の抵抗の詩」に耳を傾けてみるとしよう。

荷風に帰ろうと思う。

これから、少し時間をかけて、本格的に荷風を読み直してみよう。
「新葛飾土産」なんて、タイトルを掲げたブログなのに、荷風さんとは長いこと疎遠だった。

ここ数年、時折、『断腸亭日乗』を拾い読みする程度で、この巨人と向き合ってこなかった。
戦後の、市川時代の荷風を取材しようと試みたが、顔見知りの市川在住の方々が何冊か力作を発表したこともあり、自分の仕事がなくなった感もあった。

このお盆休み、時間がたっぷりあったのに、連休最後の日曜日の夜になっても、論文や小説どころか、ブログすら書けない。

仕方ないので、昼間から酒ばかり呑んで、胃が痛くなり、夜中に目が覚めるような体たらく。

いったいどうしたんだろう。かなり強烈なスランプ状態。
イライラが頂点に達したとき、思い出したのが永井荷風だった。

評論で大好きなのは、持田叙子さんの『朝寝の荷風』

ページをめくるたびに、こりこりに固まった頭を、緩やかに解きほぐしてくれる快著。
持田さんに出会った瞬間から、数多いる男性の評論家たちの作品が、全部古くさく感じてしまう。
サントリー学芸賞を受賞した『荷風へようこそ』も名著だが、衝撃の大きさで『朝寝の荷風』に軍配が上がる。
持田さんを通して、荷風に戻ってみる。
これで少しだけ、希望の光が差してきたかな。
そう。いままであまり着目していなかった『江戸芸術論』や、漢詩人、俳人の荷風を見つめ直してみよう。
持田さんが『朝寝の荷風』の「あとがき」にこんな素敵なコメントを書いている。

今、私にはそこからしきりに、人を押しのけ弱肉強食に突き進む日本近代社会への、第一級の抵抗の詩が聴こえてくる。荷風流のこのしなやかなラ・マルセイエーズにもっと耳を傾けよう、そしてこちらの読書技術を磨き、高雅な漢文脈を駆使する荷風にも近づきたい、というのがこれからの願いです。

その努力の結晶が『荷風へようこそ』で、世田谷文学館の「荷風展」にも繋がってゆく。

ぼくも、こんな時代だからこそ、もう一度原点回帰して荷風の「人を押しのけ弱肉強食に突き進む日本近代社会への、第一級の抵抗の詩」に耳を傾けてみるとしよう。

ザ・ローリング・ストーンズが迷いを振り切って、原点回帰した名曲「ジャンピンジャックフラッシュ」が、今夜は気分。


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