この本の冒頭で、錦糸町から大塚までの都02路線が紹介されてるけど、この感覚、どっかで体験したことある。なんだろうって、考えたら、永井荷風の「深川の唄」だった。
先週、土浦でバス散歩を楽しんだら、眠っていたバス熱に火がついてしまった。
早速、本棚の奥にしまい込んでいた泉麻人『大東京バス案内』を再読。
そういえば遠距離通勤が辛かった三鷹勤務の時も、吉祥寺からバスに乗る時だけは、うれしかった。
東京の西郊を走る小田急バス運転手の爆走は印象的で、江戸川周辺のひなびた町をのんびり走る東武バスや京成バスの走りに乗り慣れた眼には、新鮮だった。
これで調子づいたので、さらにバス散歩について知りたくなり、最近出版された本を購入。
白井いち恵『東京バス散歩』(京阪神エルマガジン社)
キッチュな感じの泉麻人に対して、女性目線で、おいしいお店やおもしろスポット情報をバス路線に沿って紹介している。
下町錦糸町から、本郷台地の坂を登って、文京区に入ると町のテイストが徐々に変化してゆくのが面白い。
蔵前の文房具屋さんのカキモリの地図で知ったイラストレータ溝川なつ美さんの優しいイラストも印象的だ。
この本の冒頭で、錦糸町から大塚までの都02路線が紹介されてるけど、この感覚、どっかで体験したことある。なんだろうって、考えたら、永井荷風の「深川の唄」だった。
「深川の唄」は山の手から、下町に入ってゆくにつれて徐々に変化する路面電車内の空気感を見事に描いた名作だ。
「深川の唄」については、以前も書いたことがある。
久しぶりに「深川の唄」が読みたくなった。
そう。
バスと路面電車の違いはあるけど、荷風って「乗り物散歩」ライターのはしりだったんだね。
早くも梅雨入りしたけど、ぼくは雨男なんで、梅雨の時期って、実は大好き。
家の近所のあじさいがまた綺麗だし。
この時期、よく聴くポコの「バッド・ウェザー」を本日の一曲に。
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