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2014年6月

2014年6月28日 (土)

懐かしき未来人たちに会いに行こう。 きっと、そこで出会う人たちが、二二世紀になっても、世界中の人々から畏敬と羨望のまなざしを向けられる「良き日本人」なのだと思うから。

昨日は、久しぶりに仕事を定時で切り上げ、日暮里から勝田行きの電車に飛び乗り、土浦へ。
「土浦懐かしき未来塾」の会合に参加した。
新メンバーが二人。
落語に造詣の深い方々で、落語談義に花が咲く。

ちょうど二年前に、こんなことを書いた。

胸くそ悪くなるドジョウ君のことなど、しばし忘れて、今夜も落語で眠りたい。

ドジョウ君の暴走で、どんどんダメになる世の中を憂いていた時期すら懐かしく思えるほど

窮屈になる一方の暗い世相の昨今だが、こんな時こそ、落語がいい。

我が心の平安を取り戻すためには落語が欠かせない。

中野翠は『今夜も落語で眠りたい』で、こんな風に書いている。

○とにかく、私は志ん朝さんの高座に接するたび、江戸・明治の都会人が築きあげて来た生活的教養の一大体系を感じ、その幻の町の中に誘い込まれる喜びにしたったのだ。

○一日の終わりに楽しむ娯楽。グデーッと寝そべり、目を閉じ、放心した状態でも楽しめる娯楽。
人生の後半、いや終盤になるほどネウチがわかる娯楽。
いろいろな意味で、落語こそ最終娯楽ーと私は思っている。

日本にはかつて、こういう人たちがいた。

僕の周りにも、あなたの周りにも、いた。

杉浦日向子はこう、書く。

うつくしく、やさしく、おろかなり。そんな時代がかつてあり、人々がいた。そう昔のことではない。わたしたちの記憶の底に、いまも睡っている。

懐かしき未来人たちに会いに行こう。

きっと、そこで出会う人たちが、二二世紀になっても、世界中の人から畏敬と羨望のまなざしを向けられる「良き日本人」なのだと思うから。

 

2014年6月22日 (日)

仲間と協力して、土浦で「土浦懐かしき未来塾」をほそぼそと立ち上げたのも、まさに高橋敏さんの言う「江戸の教育力」に、ほんの少しでも近づきたいと思ったから。

昨日は、沼尻墨僊について、書き始めたら、止まらなくなってしまったので、

今日はその続きを。

土浦市立博物館で買った図録「沼尻墨僊-城下町の教育者」を見ていたら、
高橋敏さんの「沼尻墨僊と私塾『時習斎』『天章堂』」という論文が目を引いた。
高橋さんは近世教育史の第一人者ということだが、図録の巻末にある参考文献で『江戸の教育力』という本が見つかったので、早速手に入れて、読み始めた。

エピローグを一読し、激しく共感を覚え、ちょっと冷静ではいられなくなってしまった。
少し長いけど、部分引用してみたい。

江戸の教育力はどんな身分、境遇に生まれようが、ヒトの赤ん坊を一人前の大人にする組織力に優れていた。換言するなら文字の教育と非文字の教育がゆるやかに結合し一対となって成人に押し上げたことである。
地方には経済力に加え、文化・教育力が備わっていたということである。
かくなったのはお上に命令されてしぶしぶそうしたわけではない。
民間の自力で成し遂げたのである。
江戸時代は史上希にみるほど平和が続いた時代であった。 産業が興り、経済が発展し、家が広汎に成立し、家族が叢生し、定着した。
文字文化は官・民を問わず全国津々浦々を繋ぐコミュニケーションのメディアとなった。リテラシーは時代の要請となった。寺子屋は村にひとつといわず、複数誕生した。
一方、子育て、しつけ、子ども組、若者組の非文字の教育は、ある時はこれと拮抗し、ある時は協調し、健在であった。
これらを地域の教育組織にまとめ自立させる名望家の文人のリーダーが各地に誕生していた。
彼らの中には藩校、私塾などで正規な学問修業を受けた者もいたが、多くは広汎に拡大、浸透した出版・読書ブームに乗って余師本等から仕入れた儒学を噛み砕いた思想の持ち主であった。
江戸時代は地方の時代であった。
こうして出来上がった地域の教育組織を結ぶゆるやかなネットワークが日本国中に張りめぐらされていた。
庶民皆学の基盤は出来上がっていた。
(中略)
この江戸の教育力がそのまま近代を歩んだとしたら、どのような教育の歴史を見せてくれただろうか。歴史に仮説は禁物であるが、閉塞感に打ちのめされそうな今日、じっくり考えてみてもよいのではないか。

仲間と協力して、土浦で「土浦懐かしき未来塾」をほそぼそと立ち上げたのも、まさに高橋敏さんの言う「江戸の教育力」に、ほんの少しでも近づきたいと思ったから。
学生時代、まともな勉強をしなかった自分だけど、「広汎に拡大、浸透した出版・読書ブームに乗って余師本等から仕入れた儒学を噛み砕いた思想の持ち主」たらんと、師をもたず、好きなことだけつまみ食いしてきた歴史だけはある。
もちろん、未来塾は全員が教師で全員が生徒という「めだかの学校」なので、自分一人だけで、がんばっている訳じゃない。
そして、ぼく以外のメンバーは、「正規な学問修業を受けた」人たちがずらりと並ぶ。
そんな強力な仲間の存在があって、初めて成り立つ組織ではあるが、我が志だけは江戸期の「名望家の文人のリーダー」である沼尻墨僊に倣いたい。
杉浦日向子の本などで読んで、ほのかに抱いていた「江戸の教育力」に憧れる気持ちが、確信に変わった。
「あとがき」を読むと、協力者の一人として、土浦市立博物館学芸員で、面識のあるKさんの名前があった。
少しずつ、基盤が整いつつある、そんな気がする梅雨空の日曜日なのだ。

雨といえばこの曲が心に浮かんだ。
リアルタイムで聴いていた、幼少時代。
子ども心に、西田佐知子の声が、たまらなく沁みた。

2014年6月21日 (土)

沼尻墨僊って、おれにとっては「何でも知りたい、やってみたい。」永遠のときめき少年、元祖キララくんって、イメージなのよ。

今週、「日本の古本屋」で買った『沼尻墨僊』(土浦市文化財愛護の会,1997年)が届いた。それまで、断片的に墨僊という人の情報は手に入ったが、まとまってその生涯や、業績を辿れる本は見たことがなく、この本はありがたい。

田沼時代と言われた徳川家治の治世に花開いた、華やかな江戸文化の中心にいた平賀源内が好きだ。
沼尻墨僊の多方面に渡る仕事を知り、土浦にもダ・ヴィンチがいたと思った。
墨僊は町人ながら、立派な教育者で、私塾天章堂には現在の茨城県南地域から、まんべんなく塾生が集まっていた。
派手で、山っ気の強い源内に比べて、実直で面白みに欠ける人にも見えるが、
 
手がるくも宝を得たり桃太郎
(その通り、桃太郎は手下を使って、鬼から宝を略奪しただけじゃないか。わかるわかる)
なんて、川柳を作るような茶目っ気もあった人で、まあ、そうでなきゃ、義務教育のなかった時代に、延べで601名もの塾生が慕ってこなかったでしょう。
ましてや、書道、絵画のような芸術、和歌、俳諧、狂歌、川柳といった文芸、さらに天文学、地理学、暦学研究、傘式地球儀やエレキテルの制作、井戸掘りのような土木技術まで、その活動範囲には驚嘆するばかり。
沼尻墨僊って、おれにとっては「何でも知りたい、やってみたい。」永遠のときめき少年、元祖キララちゃんって、イメージなのよ。
ところが、後年そんな墨僊を研究しているのが、学校の先生や学者さんなので、冒頭に紹介したようなしっかりとした研究者向けの良書は出ているが、一般人向けの軽い読み物がみつからない。
死去から68年目、大正13年になって国から勲章をもらい、なんか偉い人らしいけど、とりあえず神棚に乗せとこうってな成り行きで「忘れられた日本人」のジャンルに押し込められた感が強い。
ぼく自身も最近まで地球儀を作った人程度の認識で、これほどの偉人のわりには土浦の人たちにもなじみが薄いというのが、いまの状況。
土浦を襲った水害で失われたのか、1856年まで生きていたのに肖像画も残っていない。
ところが、ぼくはこういった「忘れられた日本人」に妙に反応してしまう性癖がある。
拙著『ぼくたちの野田争議』のサブタイトルは「忘れられた労働運動家松岡駒吉と野田労働争議」だった。
ぼくたちの手で墨僊を再び世に出してあげたい。
墨僊が160年ぶりに再度ブレイクするところを見たい。
早速プロデューサー感覚になって、この気の毒な偉人のことを思い、いてもたってもいられなくなる。
まずは墓参りと思い、お墓のある華蔵院に行ってみることにした。

Photo

この細い路地が参道である。数年前に設置されたという標柱がなければ、奥に寺院があることに気がつかないほど寂しい場所。

2

この小さな建物が本堂。簡素というより寂しいたたずまい。
墨僊のお墓らしきものが見当たらないので、本堂の裏に回る。

3

裏に回ってもこんな感じ。華蔵院の建物はこれだけ。

Photo_2

こんな感じの、寂れた感のある寺院の裏庭で、ひっそりと眠る墨僊。
すごく悲しい。
とりあえず、今日はここまで。
ちょっと気分を直すために、大貫妙子「懐かしい未来」

2014年6月14日 (土)

まずは、はじめのいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっぽ! 土浦やその周辺地域をめぐる小さなバス散歩をテーマに、小冊子を全力で作る。

梅雨の合間の青い空。
なんと5時前に目が覚めてしまった。
ふいに、こんな曲が、心の中で鳴り響く。

赤い鳥のファンでも何でもないのに、とっても不思議。

それはさておき、いまぼくの心はこの空以上に晴れ渡っている。
去年の夏、虚脱感のなかで書いたエントリが、まるで遠い昔に書いた文章のように、ボウッと霞んで見える。

去年、いや長い年月、あれほど苦労して出来なかったことが、とんとん拍子に進んで。
仲間がいれば、夢だと思っていたことでも実現する体験は、生まれて初めてだ。
いや、那須高原の山小屋作り以来かな。

実現しつつある夢とは、5月31日のエントリで紹介した小さなガイドブックのことである。

仲間はぼくと違って、社会的地位のある人たちだから、ブログで一人一人のお名前を紹介するわけにはいかないが。
端から見れば、ささやかな夢かもしれないけど、こんな仲間を20数年間探してきた。

グループの名前は「土浦懐かしき未来塾」という。

人数は少ないが、メンバーそれぞれの器が大きいので、何でも出来るけど……、

まずは、はじめのいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっぽ!

土浦やその周辺地域をめぐる小さなバス散歩をテーマに、小冊子を全力で作る。

タイトルはのどまで出かかっているけど、まだ、秘密だよ。

また今度ね。

2014年6月 8日 (日)

「ブルー・イン・グリーン」って感じの空間に、白い花びらが艶やかに開く。目ざといミツバチは、早速蜜を吸いにやってくる。

うちの近所には本土寺という名刹があって、毎年梅雨のこの時期になると、あじさいや菖蒲園が見たくなる。

500円の入場料を取られるのは気に入らないが、お賽銭だと思って払い、中に入る。

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あじさいはまだ、五分咲きといったところ。

徳川家康の側室秋山夫人の墓を越えて、さらに奥まで行くと、歴代の住職の墓石が並ぶ場所に出る。

ここの風景が何となく好きなので、今年も撮影。

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ここから右に折れて、坂を下ると菖蒲園に出る。

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「ブルー・イン・グリーン」って感じの空間に、白い花びらが艶やかに開く。

目ざといミツバチは、早速蜜を吸いにやってくる。

写真に撮ろうと思った瞬間に逃げられた。

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菖蒲園から再び坂を上がると、ひとけの少ない苔むした林に入る。

ここも地味だけど、毎年必ず立ち寄る、ぼくの好きな場所。

すっかり、気分がリフレッシュしたところで、精進落としは、紅葉シーズンと、この時期だけ出店する船橋屋のくず餅。

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日本人に生まれてよかったと思う瞬間である。

本日はジャズファンなら誰でも知ってる超有名曲だけど、渋めに行きたいので、マイルスの「ブルー・イン・グリーン」

2014年6月 7日 (土)

この本の冒頭で、錦糸町から大塚までの都02路線が紹介されてるけど、この感覚、どっかで体験したことある。なんだろうって、考えたら、永井荷風の「深川の唄」だった。

先週、土浦でバス散歩を楽しんだら、眠っていたバス熱に火がついてしまった。

早速、本棚の奥にしまい込んでいた泉麻人『大東京バス案内』を再読。

そういえば遠距離通勤が辛かった三鷹勤務の時も、吉祥寺からバスに乗る時だけは、うれしかった。

東京の西郊を走る小田急バス運転手の爆走は印象的で、江戸川周辺のひなびた町をのんびり走る東武バスや京成バスの走りに乗り慣れた眼には、新鮮だった。

これで調子づいたので、さらにバス散歩について知りたくなり、最近出版された本を購入。

白井いち恵『東京バス散歩』(京阪神エルマガジン社)

キッチュな感じの泉麻人に対して、女性目線で、おいしいお店やおもしろスポット情報をバス路線に沿って紹介している。

下町錦糸町から、本郷台地の坂を登って、文京区に入ると町のテイストが徐々に変化してゆくのが面白い。

蔵前の文房具屋さんのカキモリの地図で知ったイラストレータ溝川なつ美さんの優しいイラストも印象的だ。

この本の冒頭で、錦糸町から大塚までの都02路線が紹介されてるけど、この感覚、どっかで体験したことある。なんだろうって、考えたら、永井荷風の「深川の唄」だった。

「深川の唄」は山の手から、下町に入ってゆくにつれて徐々に変化する路面電車内の空気感を見事に描いた名作だ。

「深川の唄」については、以前も書いたことがある。

ゆっくりと荷風の世界に入ろう

久しぶりに「深川の唄」が読みたくなった。

そう。

バスと路面電車の違いはあるけど、荷風って「乗り物散歩」ライターのはしりだったんだね。

早くも梅雨入りしたけど、ぼくは雨男なんで、梅雨の時期って、実は大好き。

家の近所のあじさいがまた綺麗だし。

この時期、よく聴くポコの「バッド・ウェザー」を本日の一曲に。

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