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« ゆがんだ経済至上主義社会を、せめて心の中だけでもリセットしたくて、経済史の泰斗大塚久雄の本を開いて、エンクロージャーが始まる前、ヨーマンと呼ばれる独立自営農民が勃興した初期資本主義時代の英国農村にワープしたくなる。 | トップページ | 70年代にすでに成長の限界ってやつが来ていて、産業界では減量経営なんて言葉が流行っていたのに、力づくで高度成時代の夢よもう一度とばかり、首相自ら外国製品のセールスマンを演じた狂った時代だったなあ。アメリカンチェリーなんて、大味の怪しい果物がスーパーの店頭で誇らしげに売られていたことを思い出す。 »

2014年5月19日 (月)

 国家レベルの大きな経済政策を云々するのは、ぼくたちの手に負える話ではないけれど、「よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に」やる知恵は、地域通貨を始めとして、いろいろあるでしょう。

先週のエントリで「どっちにしろ、イライラした都会のリズムや、人の命より経済のほうが大事なもう限界まで来ているのに、まだ破滅に向かって突進している経済至上主義は、もうたくさん。」なんて書いた。
そう言えば3月に水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書)という本が出版されたなあなんて、思い出して、遅ればせながら読んでみた。

頭のいい御用経済学者なら、いろいろ反論があるかもしれないけど、ぼくみたいな理論に弱い経済学徒には、もう十分すぎるほどのクールな分析で、資本主義社会の終焉を説く。

個人的な意見としては、資本主義社会の終焉というよりも、成長至上主義社会から定常型社会ということだと思うのだが、これだけ「強欲」なグローバル資本主義が国を壊し、地域を壊し、暮らしを破壊している現状を見ると、「資本主義の終焉」という強いフレーズを使う必要があるのかもしれない。

ただ、マルクス主義の影響が強かった日本では、資本主義の否定=マルクス主義の社会=中国・北朝鮮なんて、おぞましい連想をする人も多いので、本来目指すべき定常型社会のイメージはなかなか伝わりにくいかもしれない。

経済学のことを書くと、どうも理屈っぽくて、いけないね。

で、何が問題かというと、貨幣=お金が資本として世界中を駆け回って、ものすごい勢いで、人間の暮らしを破壊しているってこと。

特に1995年あたりからIT革命によって、「強欲」な資本の猛威は、国民国家など無関係にグローバルに世界中を駆け巡るってこと。

漠然とした実感はあったけど、この本を読んで納得した。

水野さんは学者だから、慎重に言葉を選んで、そこから脱却するための処方箋を書くことは避けているが、「より速く、より遠くへ、より合理的に」という近代の理念を「よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に」に転じなければいけないと書いている。

そこで、ふと思いだしたのが地域通貨のこと。

『モモ』で知られる児童文学作家ミヒャエル・エンデは、地域通貨の研究者でもあった。

こんな本が出ている。

ぼくが住んでいる松戸にはビアーという「酔いどれ祭り」の時使う地域通貨があるけど、最近足繁く通っている土浦にはキララという本格的な地域通貨がある。
地域通貨「キララ」の取り扱い方について
「キララ」には土浦市内の有力なお店が参加しているから、もう少し運用面を発展させると地域振興に力を発揮するかもしれない。
日本の歴史上でも地域通貨が使われた時代があって、江戸期には藩札といって、藩ごとに領内だけで通用する通貨があった。
水野さんは第五章の最後をこう結んでいる。

「歴史の危機」である現在を、どのように生きるかによって、危機がもたらす犠牲は大きく異なってきます。私たちは今まさに「脱成長という成長」を本気で考えなければならない時期を迎えているのです。

国家レベルの大きな経済政策を云々するのは、ぼくたちの手に負える話ではないけれど、「よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に」やる知恵は、地域通貨を始めとして、いろいろあるでしょう。

ボビー・チャールズの名曲をシャノン・マクナリーがカバー。
小さなまちの昼下がり、古ぼけた珈琲屋で、のんびりとコーヒーでもすすりながら聴きたくなるなぁ。

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