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2013年9月

2013年9月29日 (日)

市川市に文学ミュージアムが出来て、その最初の企画展が 永井荷風だというので、やっと本日、行ってきた。

このブログのタイトルは「新葛飾土産」といって、東京大空襲で偏奇館を失った永井荷風が、住まいを転々とした後、市川に定住して著した随筆「葛飾土産」にちなんでつけたもの。
なのに、忙しさにかまけて、最近荷風の作品を読んでいないなあ、って思っていたら、
タイムリーなことに市川市に文学ミュージアムが出来て、その最初の企画展が
永井荷風だというので、やっと本日、行ってきた。

下総中山から真間川づたいに歩く。

川面に映り込む白い雲が、まるで印象派の絵のようで、ここってもしかしてパリ?

なんて気分にひたる。

アーチ型の水道橋が、巨大なオブジェのように見える。

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「葛飾土産」にも、真間川づたいに歩いて、東京湾の方までいってしまった記述が

あったなあ、なんて考えながら歩いていたら、すぐにニッケコルトンプラザの建物が

見えて、そこを越えたら、ミュージアムのある中央図書館の入り口だった。

それにしても、極細の筆で書かれ、和綴じで自装された『断腸亭日乗』の原本を、

これほど、惜しげも無く見せてくれる有り難い展示会が、かつてあったのだろうか。
真っ正面から荷風の世界に切り込む、堂々たる展示内容。
永井家の本棚まで、移設してしまうとは、恐れ入った。

ミュージアムの入り口では友だちづきあいさせていただいているプロデューサー

小島豊美さんのお父さんといいうより、志ん生の『びんぼう自慢』で有名な作家の

故小島貞二さんと、縄文時代に詳しい詩人・美術評論家の故宗左近さんという、

大好きな二人の文学者が両脇にたって出迎えてくれるのも、うれしい。

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5年ぶりにやっと、小説を書こうという気構えも固まりだし、映画「三丁目の夕日」の
茶川龍之介化しつつあるぼくにとって、ものすごく刺激をうける企画展になった。
昭和28年頃から32年頃まで、毎月2本くらいの頻度で、外国映画を観ているのにも、
びっくり。

ラジオから流れる歌謡曲は嫌いな荷風だったけど、邦楽やオペラも好きだったし、江戸趣味と欧米文化に関する知識が、高次元でマッチングしてしている、たぐいまれな近代的知識人だったと思う。
邦画は自分の作品の映画化以外は、ほとんど観ないのも、なんとなく荷風らしい。
あああ。金曜日の夜から、ずっと楽しい3日間のオフだった。
サザエさん症候群なんて、つまんないこと考えず、休日の夜、

皆さんもゆったりと荷風気分で、まだ夢の続きを。

2013年9月28日 (土)

水が綺麗になった坂川が町なかを流れている松戸宿の水景は美しい。 同じように、もし、今でも土浦の町なかを川口川が流れていたら。

夜の散歩で土浦にいった。
会社の仕事を終えて、土浦まで電車に乗って、桜川から旧水戸街道を歩いて、消滅した川口川の痕跡を辿りたくなったのだ。

土浦駅で降りて、線路づたいに歩くと、2,3分で桜川の土手だ。

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灯りのない桜川の土手を、足を踏み外さないように気をつけて、歩いていたら、

なんだかそこは、21世紀の土浦ではなく、明治時代の隅田川周辺のような感じで。

永井荷風の『すみだ川』の世界に迷い込んだような気がして。

荷風が好きだったドビュッシーの旋律まで、頭の中で流れ始めて。


桜並木の土手の下には、色街が広がっている。
もしかしてここは、古き良き時代の向島かしら。
そんな夢み心地な気分で暗がりを歩いていたら、旧水戸街道の銭亀橋にたどり着いた。
そこで右に曲がり、中城方面に向かう。

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かつて簀子橋があったという南門跡だけど、堀割のかわりに、そこには高架道路が走る。
橋や堀割の代わりに、高架道路って、銀座数寄屋橋と一緒じゃないか。
仕方ない。
いつも東京でやっているように、頭の中で堀割を復元する。
心の奥底で幻景の街が立ち上がる。

それでも土浦が素敵なのは、南門跡を越えると、自動車が消え、人が歩く道が始まるってこと。

中城のあたりは、土浦宿の中心街。

雰囲気のある建物が目白押しだ。

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暗くて見づらいけど、ぼくの好きな路地だってある。

路地裏を彷徨い、歩いていたら、料亭霞月楼があった。

山本五十六やリンドバーグ夫妻、吉田茂も訪れた歴史ある料亭。

ここにも、かつて栄華を極めた土浦の面影がある。

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桜橋跡に着いたので、消滅した川口川の川筋を辿って、霞ヶ浦の土浦港まで歩く。

大昔、まだ小学生だった頃、祖父や従姉妹と一緒に、浮島から土浦まで遊覧船に乗ったことを思い出した。

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水が綺麗になった坂川が町なかを流れている松戸宿の水景は美しい。
同じように、もし、今でも土浦の町なかを川口川が流れていたら。
そして、佐原のように、船頭さんが操る小舟に乗って、亀城公園まで水上散歩できたら。

実現するはずのない夢を追いかけてしまう。

You may say I'm a dreamerだよな。

でもイメージすることは出来るよね。

"imagine"ようにね。

 







2013年9月21日 (土)

この青木智也の本はなかなか面白い。 亡くなったじいちゃん、ばあちゃんは、こんな言葉しゃべってなあって、思い出させてくれる。

TSUTAYAでDVDを借りて、「のだめカンタービレ・イン・ヨーロッパ」を観ていたら

大川弁と標準語のバイリンガルっていうセリフが出てきたので、

以前買った『ごじゃっぺでぃあ』という茨城弁辞典のことを思い出した。

すると、昨日たまたま古本屋で同じ著者の『いばらぎじゃなくていばらき』という本を

発見したので、さっそく一読した。

ずいぶん昔、泉麻人の『東京23区物語』を読んだことがある。
ぼくが知る限り、あれが面白おかしい地域ネタ本の嚆矢で、

その後は、似たような本がどんどん出て、今では、

少し大きな本屋にいけばいくらでも同じ様な本が見つかるけど、

この青木智也の本はなかなか面白い。

亡くなったじいちゃん、ばあちゃんは、こんな言葉しゃべってなあって、思い出させてくれる。

午前中を表す「ひんのめ」なんて古い言葉は、さすがに出ていなかったけど。

そして、本の中に郷土愛が溢れてる……。

明日はじいちゃん、ばあちゃんの墓参りに行く。

二人が呼び寄せたのかなあ。この本。

お彼岸だからなあ。

そう言えば、昨日はミュージック・マガジン「中村とうよう追悼号」も買ってしまった。

登場するのが早すぎた天才シンガーソングライター、リンダ・ルイス。

とうようさんが絶賛したのに、日本ではLPが発売されなかったから、幻の歌姫だったっけ。

改めて、今聴いてみる。

夢見ごこちになった。

2013年9月15日 (日)

都会のとりすました美術館やギャラリーとは違う、温かい空気感。オーナーの戸田香代子さんのセンスの良さが、キラリとひかる。

那須高原の戸田という町に「森をひらくこと、T.O.D.A」という新しいスポットが出来たというので、行ってみた。

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オープンプレイスの内部に入ってびっくり。

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都会のとりすました美術館やギャラリーとは違う、温かい空気感。

オーナーの戸田香代子さんのセンスの良さが、キラリとひかる。

外部から差し込む自然の光と、スピーカーから流れる不思議な音が、

部屋の中で溶け合って、体全体を包み込むような心地よさ。

この感覚って、いったいなんだろう。

これだけは、写真でも文章でも伝わらない。

実際にこの空間を体験しないとわからないから、足を運んでいただくしかない。

森をひらくことT.O.D.A

建物も素敵だが、駐車場から続く森の小径が、なんとも言えず魅力的。
白雪姫が住んでいるこびとのいえが忽然と姿を現しそうな、

幻想的な雰囲気の場所で、ムード満点なのだ。

そして、目には見えないけど、森の自然なパワーを感じる。

古代の祖先たちは、それをカミと称えたのかもしれない。

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コーヒーも美味しくて、キッチン・プレイスのカウンターに座ったら、立ち上がれなくなった。

メッセージカードを書いたら、引き替えにスタッフ手作りの1周年記念プレゼントをくれた。

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おしゃれなのに、温かい、気持ちのいい場所。

ナチュラルで優しいキャロル・キングのアルバム「つづれおり」に収録されたYou've Got A Friendが似合うような気がする。

これから「つづれおり」同様、この素敵な場所と長い付き合いになるかもしれない。

2013年9月 8日 (日)

もっと、深く、心の奥底で燃え上がる正体不明の炎を感じてみたい。

憂鬱な曇り空で、時折激しい雨が降る。

こんな日はロックなんて聴きたくない。
クラシックには疎いが、この曲なら知っている
エリック・サティの「あなたがほしい」

亡くなった羽田健太郎のピアノの音って、軽やかで温厚で、あの笑顔を思い出すなあ。

ああ、いい気分だ。
早朝から続くオリンピック騒ぎで、すっかり意気消沈してしまい、メディアが騒げば騒ぐほど
さめてゆくオレの心。
国と国が争う、政治や経済がらみのわかりやすいお祭りなんぞ、オレには必要ない。

そんなモノにオレの魂は揺さぶられない。

もっと、深く、心の奥底で燃え上がる正体不明の炎を感じてみたい。
例えばホイットマンの詩集『草の葉』を読む。


地の底から力が沸き上がってくるような岡本太郎の作品を見ているだけで、なんだかこっちも元気づけられる。


そして、まるで雑草のような力強いペパーミント。
魔法にかかったようにグングン大きくなる。

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すこし気分が晴れてきた。

さあ、明日から仕事だ。





もしもこれが、東京ではなく、東北復興の祈りを込めて、仙台のオリンピックだったら。

オリンピックが東京に決まった。
どんよりした朝空を眺め、ため息をつく。
おれの大嫌いな集団的熱狂状態。

「臭いものにはフタ」をする時代がまたやってくる。
1964年のオリンピックがそうだった。

オリンピックを間近に控えた東京では、古き良き風景が恥ずかしいものとされ、「臭いものにはフタ」とばかりに、江戸期以来形成されてきた川や堀割の多くが消滅した。

もちろん、今度のオリンピック開催に悪影響を及ぼす原発事故のネガティブ情報も「臭いものにはフタ」をされて、おれたちはゆっくりと被爆してゆくのかもしれない。

さらに辛いことは、原発問題や東北復興につぎ込むべき予算や人手が、東京のオリンピックに使われるということ。

東京から北に行けば、いまだに屋根にブルーシートをかぶせた民家が目立つというのに。

日本の国富はいま以上に、地方から東京に流れる構造が強化され、日本全体は疲弊してゆく。

もしもこれが、東京ではなく、東北復興の祈りを込めて、仙台のオリンピックだったら。

あるいは、TPP参加で過酷な運命が待ち受けているであろう北海道の札幌だったら。

そうだ。
札幌オリンピックの歌を聴こう。
あの美しい「虹と雪のバラード」を聴こう。
憂鬱な気分が、少しは晴れてゆくから。

2013年9月 7日 (土)

栄枯盛衰を繰り返した土浦駅近くの商店街を横目に見ながら、100年以上生き抜いてきたむかし町が、いまは素敵だと思えるようになった。

所用があって、霞ヶ浦沿いの生家に行ったついでに、茨城県の土浦という町に寄った。

「土浦古書倶楽部」という大きな古書店がオープンしたというので、忘れかけていたこの町が急に気になりだした。

40年以上昔、まだ子どものころ、霞ヶ浦沿いの生家から一番近い繁華街は土浦だった。
当時は駅前から土浦城跡地の亀城公園に通じる亀城通りがとても賑やかで、
生家に帰ると、そこに行くのが最大の楽しみだった。
いわゆる地方都市だから、規模の面では池袋や新宿には負けていたけど、
当時住んでいた練馬駅前に比べれば、はるかに繁栄していた。
やはり子ども時代に、平塚の七夕まつりを見たことがあるが、土浦の七夕まつりも、
華やかさでは平塚に負けてないぞと思った。
その七夕まつりも今は、ずいぶん規模が小さくなって、飾りも出なくなったという。
アーケード街だった亀城通りの商店街も、ぶつ切れで、面影をたどるのも難しいくらい。

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土浦も、もう終わってしまったのかと、悲嘆に暮れてとぼとぼと、とにかく亀城公園まで歩こう。

そう思って歩いていたら、不思議な感じのする一角を発見した。

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旧水戸街道だった。

ぼくがこの町に通った昭和四十年代。

こんな古びた通りには目もくれなかった。

当時は華やかなアーケード街や映画館やボウリング場に行くのが楽しくて、土浦に来た。

歳月が流れ、アーケード街はすっかり寂れても、大地に根を張ったような店舗が並ぶ

旧水戸街道が光り輝いている。

亀城公園まで歩いて、Uターンしてさらに奥まで歩く。

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ソバ屋も酒屋もちゃんと営業していることがうれしい。

栄枯盛衰を繰り返した土浦駅近くの商店街を横目に見ながら、100年以上生き抜いてきたむかし町が、いまは素敵だと思えるようになった。

駅前のイトーヨーカドーは撤退し、一見衰退する一方の町だけど、大規模商業施設に頼った駅前開発の時代じゃないということ。

小さな商店主たちが活躍して、町を元気にする時代が始まっている。

時代を超えて輝いているロックショー、ザ・バンドの「ロック・オブ・エイジズ」から

スタジオバージョンに比べて、すさまじく出来のいい

”The W.S. Walcott Medicine Show”

聴いているうちにワクワクしてくるこの曲を土浦の町の人たちに捧げよう。


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