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2012年7月14日 (土)

路地裏文化研究会という集まりを、ゆっくりと始めようと思う。もう歳だから、あんまりテンションを上げないように気をつけながら。

路地裏文化研究会という集まりを、ゆっくりと始めようと思う。

もう歳だから、あんまりテンションを上げないように気をつけながら。

ぼくが世話人として、裏方仕事をやり、論者に語ってもらう。

あるいは論者の案内でフィールドワークする。

そういえば昔、亡くなった建築家の鈴木馬の助と四谷荒木町でやったことがある。

路地裏研究会ではなく、路地裏文化研究会である。

略して「路地研」

思想信条も政治も宗教も国籍も老若男女も関係ない、路地裏文化に美を見いだす人なら誰でもOK。

物理的な街路としての路地裏だけなら、日本路地裏学会という団体が活動しているようだ。

ぼくがやりたいのは、路地裏の文化である。

荷風の『日和下駄』を引用しよう。青空文庫バージョンから借用する。

路地は公然市政によって経営されたものではない。都市の面目体裁品格とは全然関係なき別天地である。されば貴人の馬車富豪の自動車の地響に午睡の夢を驚かさるる恐れなく、夏の夕は格子戸の外に裸体で凉む自由があり、冬の夜は置炬燵に隣家の三味線を聞く面白さがある。新聞買わずとも世間の噂は金棒引の女房によって仔細に伝えられ、喘息持の隠居が咳嗽は頼まざるに夜通し泥棒の用心となる。かくの如く路地は一種いいがたき生活の悲哀の中に自からまた深刻なる滑稽の情趣を伴わせた小説的世界である。しかして凡の世界のあくまで下世話なる感情と生活とはまたこの世界を構成する格子戸、溝板、物干台、木戸口、忍返なぞいう道具立と一致している。この点よりして路地はまた渾然たる芸術的調和の世界といわねばならぬ。

大正4年に書かれた『日和下駄』は、路地裏文化研究会のバイブルだと思う。

『日和下駄』から100年近い歳月が流れ、その間に東京の街は関東大震災や東京大空襲やオリンピックの町壊しやバブル期の地上げを経験して、路地はとんどん消えてゆくばかりだけど、そんな時代だからこそ、考えなきゃいけないだろうって思う。

神楽坂や根岸のように今でも東京に残っている街路としての路地や、閉店した喫茶去のような路地裏の名店や、そこで営まれる暮らし。

「下町の太陽」のような路地裏の楽しさを教えてくれる映画。

荷風や泉鏡花や谷崎のような路地裏的な小説や詩、あるいは音楽や芸術。

『都市廻廊』や『モダン都市東京』のような路地裏を描いた名著。

日本だけではなくベンヤミンの言うパリの「パサージュ」なんてのもいい。

どんな人からどんなアイデアが出てくるのか、想像もつかないけれど、幅広く、「路地裏的」な文化現象全般について、詳しい人から話を聞いて、勉強してみたい。

映画「下町の太陽」は以前にアップしたことあるけれど、削除されていたので、再度アップ。

東京オリンピック直前の、まだ古き良き東京が残っていた最後の時代を切り取った映像。

堀切橋だろうか、荒川にかかる橋が木製だったことに驚き、感動した。

そして路地裏文化研究会世話人としては、エンディングの「路地にも幸の来るように」という歌詞に、心の底から拍手を送りたい。

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コメント

路地裏文化研究会とは、なかなかいいですね。
昔あった路地裏はだんだんなくなるでしょう。

新路地裏を作りたい私は、路地裏にどんな文化があってどんなところが良かったのか?意見交換をしたいですね。

デンゾーさん。コメントありがとうございます。昨日、根岸の隠れ里のようなおでんやさんに行ってきました。次回は是非、一緒に行きましょう。FBでもいろいろ書いてあるので、ご参照下さい。

路地にも幸の来るように・・ 私の生まれる何年も前の歌ですが、今私が聴いても涙が出るほどいい歌です。田舎に住んでいますが路地は少なくなりました。

菊永さま、コメントありがとうございます。
改めて、東京の古い町を歩いていますが、数年前まであった路地裏が消えているのを、たびたび見かけます。東京はもはや人の住むところではないというのが、最近の思いです。

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