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2012年6月 2日 (土)

大阪維新の会に危惧の念を抱き、「国」と「国家」の違いを親や教師がしっかり教えておく必要がある。「国を愛しても国家には気を許すな!」と説く野田一夫は永遠にぼくの師だと思った。

先週、給料が出たので、今週はまた本を何冊も買ってしまった。

自分の本もそうだけど、毎日のように膨大な本が発行され、あっという間に消えてゆく。

野菜や魚を買うような感覚で、本を買っていかないと、いざという時バカ高い金を払うことになるから、こちらの読書能力とは関係なく、本を買うはめになる。

そういえば昨夜、松戸駅前の堀江良文堂で拙著を見つけた。

001

隣の永井荷風の写真に目が行くなあ。フツウは。

なんと、カフウに邪魔されるとは。これも何かの因縁か。

冗談はさておき、今週買った本の中で、かなりうれしかったのは、

野田一夫『悔しかったら、歳を取れ!わが反骨人生』幻冬舎

学生時代の恩師が、初めて自分を語った本。

教室で話してくれた個人的なエピソードが満載で、こいつはすごい。

この人の書いた経営学関係の本は、ドラッカー『マネジメント』の監訳者まえがき以外に、

あまり面白いものがなかった。

文章よりも本人自身のほうが、圧倒的に面白くて、他人におすすめできるような本がなかった。

だけど、この本は編集者が、うまくサポートして、破天荒な行動的大学教授であるこの人の思考が形成される軌跡をたどっていて、読みやすい。

大学生の時、深い影響を受けたにもかかわらず、大学を卒業して、うだつの上がらない貧乏な労働者だった(今でもそうか!)ぼくは、大学の研究室とは別に、都心の一等地に、目が飛び出るほど美しい女性秘書を置いた個人オフィスを持ち、才能と、富と、人脈のすべてに恵まれて、まぶしすぎる人生を送っているこの人を、次第に敬遠するようになった。

そして、大学を卒業してからは、全く縁が切れてしまったけれど、いまこの本を読むと、順風満帆に見える活躍の裏で、どれほど多くの困難に立ち向かっていたのか、よくわかる。

自分も年を取って、日本の社会の陰湿さ、因循姑息さが、よおくわかってきたから。

そして、この人は、ぼくが20代の当時イメージしていた自民党や大企業べったりの、体制派などではなく、本のタイトルにある通り、周囲の無理解と闘いながら反骨人生を歩んできたということも、よくわかった。

坂口安吾の『堕落論』を愛し、アメリカにいたときは丸山真男と親しくつきあって、骨の髄まで反ファシズムで固まっていて、今でも理想の国をスイスだという。

そして、南部藩士をルーツに持ち、中央権力に反抗して、井上ひさしの『吉里吉里人』に胸を打たれ、余生を東北への貢献に捧げると言う。

マックス・ウェーバーへの関心、地域や都市への関心、犬養道子を読むように勧められて芽生えたキリスト教への関心や、アメリカやヨーロッパ社会への関心もこの人から教えられたものだ。

そして毎週二冊課題図書を出され、本を読み続ける習慣を作ってくれた。

今でも、ぼくの思考のベースには、常にこの人がいる。

中でも一番印象的だったのは、ある日、教室に入ってくるなり、いきなり大きく板書した「愛知」という言葉。

「そういえば、名古屋の生まれっていってたなあ。」なんて、バカなことを考えていたら、

「君たちは一生、知を愛する人間にならなきゃいけない」と言われて、驚いた。

その前も、その後も、誰からもそんなことを言われたことはない。

きっと、教室に来る前に、知的好奇心の減退した大学教授と話をして、怒りを覚えたのだろう。

教室以外で起きたことを、すぐに授業に取り入れて、教材にしてしまう能力は、教師としても天才的だったと思う。

この本は、タイトルがちょっと、気に入らないけど、野田一夫の面目躍如の快著で、うれしい。

大阪維新の会に危惧の念を抱き、「国」と「国家」の違いを親や教師がしっかり教えておく必要がある、「国を愛しても国家には気を許すな!」と説く野田一夫は永遠にぼくの師だと思った。

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