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2012年6月24日 (日)

もちろん気前がいい人だとは思わないけれど、ぼくから見るとごく普通の人の金銭感覚だと思う。

最近、永井荷風のことを思う。
別に荷風じゃなくてもいいのかもしれないが、文学者一般のこと、そんなに詳しい訳じゃないので、とりあえず荷風について考えてみる。
例えば、荷風はケチンボだという話がある。
ケチンボな大作家というレッテルが貼り付いている。

どこに書いてあったか忘れたが、荷風は、ある作家が女性を大勢連れて劇場にやってきて、
芝居を見ながらこれみよがしに、そこで原稿を書いて、この原稿が札束になるんだといった風情で、騒いでいる様子を、痛烈に批判している。
荷風は自分のしっかりした経済的基盤が後ろ盾となって、時流におもねることなく執筆活動に励むことができるのだという認識を強く持っていたと思う。
筆一本で食べてゆくというと一見カッコイイが、時代の潮目が変われば、時流におもねって、文章をかかなければならないという事実を、ぼくたちは3.11以降、深く心に刻んだ。

ましてや大逆事件に激しいショックを覚えた荷風である。

作家、しかも財産家の永井荷風といえば、上記の作家のように派手に金をつかうのが常識だと思っている出版人やメディアの人たちから見れば、ケチンボに見えたのも仕方ない。
そして、インターネットのない昭和30年台以前、荷風に接した普通の人たちは情報を発信するすべもなく、情報といえば出版人やメディア関係者から出たものだけが世の中に伝搬してゆく。

正直言って荷風の情報をいくら集めても、普通の人であるぼくはケチンボという認識にならないのだ。
ケチンボは、わざわざ自宅の近所にある山形ホテルに行って飯を食ったりしないだろう。
銀座まで舶来の食料品を買い求めにいったりしないだろう。
戦後は映画だって、見に行っているし、浅草で遊ぶのだって、かなりお金を使っているはず。

本を買ったり、取材するにはかなりお金がかかるのだ。

もちろん気前がいい人だとは思わないけれど、ぼくから見るとごく普通の人の金銭感覚だと思う。

いままで荷風について書かれた、メディアによって歪められた荷風像を取り去って、等身大の荷風と、特に筆力が落ちたと酷評される戦後の荷風と、静かに向きあってみたいと考えている。

荷風というと江戸趣味と同時に、モネとドビュッシーのイメージなので、「夢」などをひとつ。

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