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« 4年前に自費出版した「路地裏のユートピア」や、「流星」に寄稿した「鶯」などの随筆を書いて、根岸への郷土愛には決着をつけたつもりだったから、それから根岸について何か書くことはなかったけど、佐藤錦水さんやそら塾にいた大平夏澄さんといった、自分より若いアーチストたちとフェイスブックで交流しているうちに、ムズムズしてきた。 | トップページ | 最新の空間であるスカイツリーに登って、ぼくは関東大震災でも東京大空襲でも消えることのなかった、江戸という町の骨格を意識してしまった。 »

2012年6月 9日 (土)

寄席や芸人に加えて、川柳の楽しさまで教えてくれる、正岡容の『東京恋慕帖』は、これからぼくの愛読書になってゆくに違いない。

かつて市川には正岡容という人が住んでいた。

昭和33年12月7日に信濃町の慶応病院で亡くなった。

どうしてそんなに詳しく知っているかというと、杉浦日向子『大江戸観光』の中に「正岡容に「江戸」を見る」という一文があるからなのだが、日向子さんとたった一週間だけ、同時代を生きた正岡容が最近気になり始めた。

もともと興味はあったので、木村荘八の装画も美しい『東京恋慕帖』ちくま学芸文庫は買っておいたのだけれど、荷風全集もまだ完全読破していないのに、正岡容まで手が回らなくて、積ん読状態だった。

小島豊美さんの父上の小島貞二さんが師事したのが正岡容だった。

小島さんにいただいた「小島貞二の世界」を読むと、容は戦後、川柳作家で医師の吉田機司の紹介で市川に転居したというが、この吉田機司という人も面白い。

昭和21年、徳川夢声、古川緑波、正岡容とともに「川柳祭」を創刊し、容の紹介で荷風のかかり付けの医者となって、検察医として荷風の検死にも立ち会った。

昭和35年に葛飾区に転居したというから、容と荷風の死がきっかけだったのだろうか。

容の『東京恋慕帖』はこんな文章で締めくくられている。

これがかっこいい。

思わず、喝采を送りたくなる。

この『東京恋慕帖』全巻をつうじて、兎角私は過去許りを談つた。それは徒に感傷的な懐古癖からではゆめゆめない。私は、ふらんす文化と同じやうに、既往の江戸文化及びその水尾を曳いてゐる明治大正の市井文化の方が、御一新以来のかの薩長閥文化よりも科学的に余程高度だと確信してゐるからである。

江戸文化だけでなく、明治大正の市井文化って書いてるところにしびれる。

よく中野翠が書いている幻の町ってのもこの市井文化に近いイメージかもしれない。

江戸は遠いけれど、明治大正の市井文化なら、まだなんとかなる。

寄席や芸人に加えて、川柳の楽しさまで教えてくれる、この『東京恋慕帖』は、これからぼくの愛読書になってゆくに違いない。

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