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2012年5月19日 (土)

多くの人に『池波正太郎「自前」の思想』を読んで欲しい。そこでは、池波正太郎さんが、学校ではなく、住んでいる町という世間に学び、借り物の言葉ではなく、身銭を切って、自ら体験して出来た思想のエキスが語られている。

ブクログに簡単に書いておいたのだが、佐高信・田中優子『池波正太郎「自前」の思想』という本が、とってもいい。

辞書で「自前」の反対語を調べたら「丸抱え」だという、きちんと調べた訳じゃないから、確かなことはわからないが、芸者の世界から来た言葉のようだ。

ぼくは昔コンビニのチェーン本部に勤めていた。

コンビニこそ「丸抱え」の最たるもの。

言葉こそ「オーナーさん」だけど、店主になった人は、実際は労働基準法の適用外で、加盟金を払ったにもかかわらず、仕入れ代金などで大きな借金を背負わされた上、七年間も契約で拘束される。

途中解約すれば、莫大な違約金に一生苦しむはめになる。

深夜勤務のバイトに高賃金を払いながら、自らは夫婦二人で低賃金の過酷な労働に従事させられる「丸抱え」の労働者の実態を見て目からウロコが落ちた。

バブル経済で華やかなりし昭和末期のニッポンの陰で、資本の重圧で苦しむ人たちがいることを知り、とっくの昔に意味を失ったと思っていた大嫌いなマルクス経済学が、まだ有効性をもっていることに衝撃を受けた。

そこには、経済的に自立したつもりが、もっと大きな網に絡め取られて、身動きが出来なくなっている人たちがいた。

だからこそ、佐高信が言い出した「自前」の思想っていう言葉は重い。

じゃあ「自前」の思想ってなんだろうって、一言でいうのは難しい。

抽象的な言葉で書くと、その瞬間に「自前」はどこかに行ってしまう「精神的雰囲気」のように思える。

それをつかむために池波正太郎作品を読もうというのが、この本の趣旨なのだから。

多くの人に『池波正太郎「自前」の思想』を読んで欲しい。

そこでは、池波正太郎さんが、学校ではなく、住んでいる町という世間に学び、借り物の言葉ではなく、身銭を切って、自ら体験して出来た思想のエキスが語られている。

今の若い人たちに特に、読んで、考えてもらいたい本だと思う。

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