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« 多くの人に『池波正太郎「自前」の思想』を読んで欲しい。そこでは、池波正太郎さんが、学校ではなく、住んでいる町という世間に学び、借り物の言葉ではなく、身銭を切って、自ら体験して出来た思想のエキスが語られている。 | トップページ | 浅学非才な男が、下手くそな小説を書いて、小説家を気取ってもたかが知れている。だけど、勤め人をやっている一方で、大工になって、こっそり山小屋を作ったり、歴史家になって本を書いたり、余暇を利用して、こんだけいろいろやれるんだって、事実を積み重ねていくことは、価値があるんじゃないかなあ。 »

2012年5月19日 (土)

青空文庫の『堕落論』を再読してみるといい。無料で読めるから。そして、薄っぺらい偽善者が誰と誰なのか、少しは見ぬく眼も養われるに違いないから。

視聴しなかったので、詳しい状況はわからないのだが、TBSのサンデーモーニングという番組で田中優子が例の君が代斉唱の件で、口をぱくぱくして違う歌詞を唄えばいいというような趣旨の発言をしたらしい。

それに対して、ネット上で、ある嘘つき野郎が「そんな不謹慎なことをいう人間が最高学府で教えていることが許せない」というような書き込みをしているのを発見した。

こういう偽善者には、坂口安吾の『堕落論』を段ボール箱いっぱいに詰めて、送りつけたいような誘惑に駆られる。

世の中にこういう偽善者がどんどん増えていて、もっともらしいことをいう。

とても危険な感じがする。

『池波正太郎「自前」の思想』で、佐高信はこう言っている。

吉宗と言えば享保の改革です。何とかの改革を叫ぶ人は「正義の味方」体質ですから、世の中のダークサイドを許しておけないのでしょう。ダークサイドが存在することにも効用があるということを認めることができないんですね。

それに対して田中優子が答える。

いてはいけない人間という烙印を誰かに押したがりますね。

池波正太郎の『剣客商売』には田沼意次がしばしば登場する。

田沼時代は賄賂が横行して、とんでもない時代だったと、歴史の勉強で習った記憶があるけど、実際は田沼時代にぼくらのイメージする江戸大衆文化が大発展する。

時代は違うけど、永井荷風には、草双紙類御法度の天保の改革の時期を舞台に、戯作者柳亭種彦の死を描いた『散柳窓夕栄』という作品がある。数少ない荷風の歴史小説である。

「改革」とか「維新」とかいう言葉は、一見美しい言葉に聞こえるけど、怪しい。

ものすごく怪しい。

ぼくたちは、自分の目の黒いうちに世の中が一新されて、よくなればいいと考えがちだけど、それは危険な妄想で、独裁者の手に全権をゆだねて、多くの血が流れるだけだという事実を20世紀の歴史で学ぼなきゃいけないと思う。

平和な縄文時代からみれば、数千年かけて迷い込んだ市場経済至上主義の世の中だ。

そんな簡単に、だれかさんの力で、出口がみつかるわけないよ。

自分の生きているうちにちょっとだけでも、風通しのいい世の中を作って、疲れ切った人たちに、さらに豊かになるために頑張れってむち打つのではなく、楽な気持ちで生きられるようにしてあげること。

現代に比べたらずいぶんのんびりしていた昭和30年代を覚えているぼくの世代が、いま出来ることって、それくらいだろう。

そして、あとに続く世代にバトンを渡してあげる。

自分が生きているうちに、一切合切すっきりとした世の中にしよう。

決着をつけようとするから、おかしなことになる。

そう考えて、青空文庫の『堕落論』を再読してみるといい。無料で読めるから。

そして、薄っぺらい偽善者が誰と誰なのか、少しは見ぬく眼も養われるに違いないから。

この曲を『堕落論』と共に、偽善者諸君に贈ります。

Bob Dylan- I Don't Believe You

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