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2011年4月 9日 (土)

今週は女流作家三昧

3月は震災で休講になったので、二ヶ月ぶりの山本鉱太郎氏による文章講座に参加した。
林芙美子の『放浪記』
大作なので、青空文庫で拾い読みだけして、講座に臨む。
林芙美子には、あまりいいイメージがない。
地方からギラギラ野心に燃えて上京し、なりふりかまわず、恩人をも踏み台にして、望みどおりベストセラー作家になって、威張っていた人というイメージだ。
なんとなく、のほほんと東京近郊の平凡な勤め人の家庭で育った僕には、例えば向田邦子なら大好きだけど、林芙美子はちょっとついて行けないし、共感も出来ないと思っていた。
海野弘が名著『モダン都市東京』で林芙美子と新宿に一章を割いているが、林芙美子には新宿という町がとてもよく似合う。
歴史が浅く、高層ビルが建ち並んで作りが大ざっぱな新宿は、林芙美子のような人間たちが集う場所だと思う。

だから、ぼくは新宿に行くと、すぐに息が苦しくなり、急いで帰りたくなる。
山手線に乗って、池袋を越して、ホームタウンのひとつ大塚あたりまで来て、やっと少しだけ息がつける。
そんな苦手な林芙美子だったけど、『放浪記』という作品を丹念に読むと、すごくいいことに気づいた。目から鱗が落ちた。
さすがに共感は感じないけれど、その溢れるばかりの才能に驚嘆する。
短いフレーズの使い方が絶妙で、こんな風に書きたいと思わせる名フレーズ連発。
芙美子が荷車列車のような町だという、冒頭の炭鉱の町直方の描写は特に見事。
詩人の資質もあるから、表現が的確で、なおかつそこはかとなくユーモアも感じる。
書き始めたのが関東大震災直後だから、90年近く昔の作品なのに、その内容といい、まるで今のフリーターの若い女性が書いている文章みたいだ。
早速みすず書房から出ている改造社版の『放浪記』を注文してしまった。
林芙美子とはちょっとタイプはちがうけど、自由奔放さではいい勝負の宇野千代が読みたくなって、今週だけで3冊も宇野千代作品を購入。
なんだか自粛、自粛の暗い世相には宇野千代が効く。
こんな時こそ、駕籠の中に幸福の花をたくさん詰め込んで、花咲か爺さんならぬ、花咲かばあさんになりたいという宇野千代みたいな作家がいればいいのにな。
こんな感じで、今週は女流作家三昧。

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