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2010年3月20日 (土)

川の流れを見つめて

老母が、お彼岸だから茨城県にある祖父・祖母の墓参りにゆくという。

ちょっと一人で行かせるわけにはいかず、自然と一緒にゆくはめになった。

思い返せばつい先日、「ずいひつ流星」の原稿で、霞ヶ浦の漁師だった祖父のことを書いたばかりで、祖父が呼んだのかもしれない。

祖父の和舟は霞ヶ浦に注ぎ込む清明川のこの場所に係留してあったが、祖父が寝たきりになって、ほどなく台風の日に流されたという。

いまから30年前のことだ。

乗り手を失った舟は漂流してどこにたどり着いたのだろう。

僕が川好きなのは、幼い頃祖父と一緒に舟に乗って数え切れないくらいこの川を往復したからだと思う。

ずいぶん昔のことだが、うちで働いていた宇野重吉のような風貌の年老いた漁師が、粗末な手こぎの和舟を漕いで、濃い霧の中から現れた瞬間の姿は息をのむほど美しかった。

何か神々しいものを見たような気がした。

その時はエンジン付きの和舟を操る祖父がずいぶん俗っぽい人間に見えたことを思い出す。

遠く向こうに見える里山風景は変わらないが、川幅は2倍くらい広がり、川の水もキレイになったけど、数え切れないほど生息していた蛇や蛙が隠れる場所もなくなり、水生動物も、陸上の昆虫もいなくなり、草むらも樹木も一掃され、どこにでもあるような水路が目の前に広がる。

魚の捕れない霞ヶ浦では漁師も激減したのであろう。

ここだけは絶対にかわっていないだろうと考え、湖岸の水神さまにお参りにいった。

霊感が強いほうなので、小さい頃はちょっと入りづらい、聖なる場所だったここも、清明川同様にのっぺりしたコンクリートづくしの妙な空間に変わっていた。

心の中にある幼少時の原風景はずいぶんと変わり果てたものだ。

それでも僕の祖先はこの村で何百年も、あるときは水と戦い、またあるときは水と親しみ、水とともに暮らしてきた。

水面に向き合い、真水の匂いをかぐと、自然に対する畏敬の念がわきあがってきて、厳粛な気持ちになることだけは変わらない。

普段はふざけてばかりいる僕だけど、たまにはこういう一日も必要だと思った。

さあ、ボブ・ディランの「川の流れをみつめて」を聴こう。

ジェシ・エド・デイヴィスのスライドギターがアメリカ南部の雰囲気をかもしだす。

僕の覚えている川もそんな雰囲気の場所だったからね。

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