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2009年4月18日 (土)

荷風さん没後50年を目の前にして

机の傍らのミニコンポでは、何年も前から愛聴しているリッキー・リー・ジョーンズの『ポップ・ポップ』がかかっている。

アメリカのウエストコーストのベテラン女性ロックシンガーだが、ジャズの名曲を自分の世界に引きずり込んで展開する力量に驚かされる。

そういえばこのアルバムを聴くたびに、夜が更けて仕事をしていると、交通事故で死んだ愛猫タマ姫と一緒に聴いたことを思い出す。

なぜだかあのネコは『ポップ・ポップ』がかかると、どこからともなく現れて、パソコンの傍らに何時間でもたたずんでいた。

浅田次郎の「民子」を見たときに、これは僕とタマ姫の話だと思った。

ところで、昨日、吉祥寺の啓文堂で赤松宗旦『利根川図志 』 岩波文庫と菅野昭正『永井荷風巡歴』岩波現在文庫を購入。

『利根川図志 』は山本鉱太郎先生の愛読書で、千葉県を流れる利根川を語るときには欠かせない文献である。

パラパラめくっていたら、本が買ってよ、買ってよというものだから、買わなきゃいけなくなって、購入した。

人との出会いと一緒で、本との出会いもタイミングというものがある。

何年も前から気になっていた本だが、昨日が買い時だったということ。

『利根川図志 』は、そんな感じだが、菅野昭正『永井荷風巡歴』は一目惚れで、即購入した。不勉強なため、著者の名を知らなかったが、荷風全集の月報を本にしたという。荷風全集も月報も家にあるのに、うかつにもこの本や著者のことを知らなかった。

文芸でも、音楽でも、評論のたぐいは読み過ぎるとよくないし、ピンぼけな評論も多い。

ロックの音楽評論で懲りたので、ジャズの評論はほとんど読んだことがない。スイングジャーナルという雑誌も買ったことがない。

ジャズでは寺島靖国という人が人気があるらしいが、2,3冊図書館で借りて読んだら、あんまりつまらないので、それ以後ジャズの評論は絶対に読まないようにしている。

それはさておき、『永井荷風巡歴』だが、「深川の唄」を冒頭にもってきて、「永井荷風の小説の始まりは「深川の唄」である。」と断言している。そのまっすぐな姿勢が小気味いい。

磯田光一『永井荷風』が名著とされていて読んだが、ちょっと屈折していて、素直に荷風の世界に入っていけなかった。

この時期の荷風の傑作は「すみだ川」で、その陰に隠れてどことなく好きだが、軽く読み流してしまった小品「深川の唄」を、もう一度読み返した。後年の荷風の座標軸と世の中と戦う基本戦略がすべて披瀝されている小説として、興味深く読み返した。

川本三郎編『荷風語録』岩波現在文庫も読み返すと「深川の唄」が冒頭に来ている。

『永井荷風巡歴』は少し荷風文学に親しんだ人向けだが、川本三郎編『荷風語録』は初心者向けにいい本である。

荷風さんの没後50年を目の前に、ちょっとした荷風本の出版ブームらしい。これから荷風さんの世界に入ろうという人は、この機会にいい本を手に入れてほしいな。例えばこんな本。

崙書房出版から出ていた高橋俊夫『葛飾の永井荷風』をこの機会にぜひ増刷して欲しい。これは東葛飾に住む荷風ファンの全員の必読書だと思う。

お願いします。小林社長さん。

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